宴会には出ない。外食もしない。
食べ放題とか、飲み放題とは、最近縁がない。
そうなのである。
一人前が、食べられない。そして一人前が呑めない。
(お前が呑めるのは3人前だろう!というツッコミは最近通じない)

食道を切除してから胃を伸ばして、喉とつないでいる、通り道が狭いのである。
つまり、ラムネの玉が落ちていかないあの構造である。
朝食は、6時頃から食べ始め、8時過ぎに終わる
夕食は、5時半頃から食べ始め、9時過ぎに終わる。
そうしないとすぐお腹が(胸が)いっぱいになって食べられないのである。
 量が食べらないのならいいが、最低カロリーの摂取もできない。
「カロリーメイトを食べろ」という意見も、ないこともない
それで食事の楽しさを、味わえるのか?と思う
「いろう」という医療技術が有るという。
要するに、胃袋に直接栄養素をいれていやる、という方法らしい。
そんなのは、生きてるシカバネだ。
そんなのをするくらいなら”人工呼吸器を外してくれ!”と言いたいが、
ひょっとしたら、魔子様は、いそいそと喜んで、外すかもしれない。
冗談だ!冗談!


何の話だ?
そうだ、それなのに宴会に参加した。
いや地元食研究会という名の宴会だ。
秘伝豆の地元食だ。



秘伝豆は岩手の豆である、というか岩手で育種開発された豆である。
ところが都会では「山形の秘伝豆」と言われているようだ。
それは山形県の枝豆は、”だだっ茶豆”の早生。中手のあと、
最晩生に「秘伝豆」を県が主導して、全県で取り組んだせいである。
作付面積が、岩手が1としたら、山形は100だと言う。
もう岩手の豆とは言えないほど、差をつけられた。
それを量や売上では、山形に負けるが、
文化として勝とうというのが当店の戦略である。

その立場上、これは出席して一言・三言・小言を言わないと…
と思って醤次郎(醤油)豆蔵(豆味噌)たいこばん(納豆)を。
お土産にして参加した次第である。
その他に当店で販売している秘伝一家は、豆太郎(秘伝乾燥大豆)
豆平(乾燥打ち豆)米蔵(米味噌)およね(米麹2倍味噌)貴奈子(きなこ)
があり、まだまだ進化中である。

昔の人達は見た覚えがある。
味噌玉を、藁葺き屋根の太い梁にぶら下げている風景を…
あれは豆味噌を作っているのである。
豆を煮て丸め、縄でしばって天井の梁に吊るす。
家に住み着いている麹菌を付着させ、それをおろして塩を混ぜ合わせ。
樽に漬ける。昔の豆味噌の作り方である。
ところが、その製法は衛生的に許可にならない。
個人で作る分には良いが、市販商品としては販売できない
そこで殆どが、米味噌に変わってしまった。
現在、日本の豆味噌は、名古屋近辺の八丁味噌だけになってしまった。
そんな秘伝豆味噌を、復活させようというのが「豆蔵」である。
唯一軽米町の大黒味噌醤油が豆味噌の製造許可をもって、ほそぼそと続けている。
大黒味噌で作った豆味噌の「豆蔵」は、味噌汁の味噌で当店で大評判である。
当店の味噌汁を飲んだ人は、みんな豆蔵を購入する。
その味噌汁は。厚削りのソウダカツオと厚削りのサバブシを
ボンボンと煮出した出汁を使っている。
それは、蕎麦屋の出汁の作り方である。
つまり出汁とマッチングすると、ベストショットなのである。
蕎麦屋の出汁は、蕎麦の香りに負けないように濃いめの出汁をつくる。
秘伝豆の豆味噌は、香り高い豆のために、この出汁と相乗効果を出すのである。
日本の文化は出汁のコク・旨味の文化である。
その文化を蔑ろにしているのが、出汁入り味噌と言い、香りを殺してしまうのである。
(長期保存するために、熱殺菌しているから麹菌が死んでいる)
出汁を何でとるか…どのように取るか…様々な技の結晶が和食なのである。
技を身に着けて、腕前を上げ、人に喜ばれ、働きがいの有る…
まさに、本当の日本の働き方改革なのである。