以前から店に通う通勤道に雑貨屋のような店舗あとのような店があった。
いつの間にか取り壊されて、小綺麗なレンガの建物がたった。
そして、その家の前には高級外車が…
「どんな人だろうね。あんな車を持っているなんてお金持ちだね」
というような話を家族でしていた。

あるときに町内会の人から噂が聞こえてきた。
「なんでも東京から移ってきた人で珈琲の焙煎をしているようだ」
そして「ネットで販売している」という。そんな話だったが、
”どうせ特選の豆で熟練の技で、という触れ込みで、
         高価格でを売っているのだろう。”
と思って、毎日前を通っていた。

三ツ割の店を閉めたあとも、サンビルの店では、
サンビル社長の友人で、仙台の焚火珈琲を扱っていたので別に気にしなかった。
サンビルの店を閉めて、買い置いた珈琲の粉が無くなり、さてどうするか?
魔子様は、気を利かせてCOOPという安物のスーパーで珈琲の粉を買ってきた。
「安い」というのが魔子様の基準である。
珈琲ぐらい「美味しいの」を飲めよ!と思うのが入道の基準である。
これは一緒に暮らしていても、なかなか相容れないものがある。
油断すると、すぐ殴る蹴るの争いに発展してしまう。(被害者は入道である)

ふと思い出した。近くで焙煎していることを…
ネットで調べてみた。
町名と「焙煎」で検索すると、一軒でてきた。というか一軒しかない。
早速、注文した。
「焙煎ができたら、近所ですから引き取りに伺います」
とメッセージをつけて…

「夕方引き取りにきてください」というメッセージが入っていた。
床屋に行くついでにと、歩いていった。
40前後だろうか、男が焙煎をしていた。
そして注文の品を渡し
「珈琲を飲みますか?無料ですが…」という
”無料なら…”と、ただほど高いものはないと思いながら、
「お願いします」と媚びる入道であった。

出てきたのはオールブラックスだった。
いや模様が…シダの葉

驚いた。本格的なエスプレットマシンの珈琲にミルクで目の前で模様を書いた。
カフェラテというらしい。たぶん多くの人は知らないだろうから教えるが…
テラテラ光っているコーヒーなのである。
(だからカフェラテというらしい=想像)
なんでも、その筋の大会で全国で2番になったという。
これが濃くて美味しいのである。
”タダならポットに入れて、持って帰りたい。”
と思うのだが、気が弱い入道は言い出せない。

そして彼はいう
「代官山で店を出していたが、高い地代で客に高い珈琲を飲ませてしまった」
「これからは、日本一安い焙煎豆を目指して頑張りたい」と…
魔子様ごのみだ!