おばぁちゃんが、這いながら買い物をしている。
「ありがとう!ありがとう!」と言いながら…
そして買ったものを並べ、
「いくら?」と聞く
「970円」と言うと
「あぁ良かった」と言って握りしめたクチャクチャの1000円札を出す。
30円のお釣りをもらいながら、脇の下に手を差し伸べられて、ようやく立った。
すっかり筋肉が弱っている。
「やはり食べものよね…食べものさえあれば…」
「ありがとう!ありがとう!」
を繰り返しながら、ヘルパーに支えられて部屋に帰っていった。

皺くちゃながら、以前よく店に来ていた客である。
あっという間に時が経ち、老けた。

食べものが豊富にあり、選んで買える。
という幸せに気がつくのは
歩けなくなってからのことだろう

老人ホームへの出張販売は、さまざまな気づきがある

強者で回っている社会の影に、弱者がいる
社会とは、助け合って生きる弱者のために有るのではないだろうか…