発酵研究会が設立された。
発酵は、小生のライフワークだ。

何と言っても一生飲み続けている酒は、発酵のタマモノである。
「酒なくて何が己の命ぞや!」と宮沢賢治が唄ったと言う(フェイクニュースである)

酒だけではない。
あの好きで、たまらない納豆
オリジナルで二種類も作って、製造販売している
それだけではない、あの豆蔵(豆味噌)だ!
ようやく日の目を見て、追加、追加で年間安定供給販売ができた。
そして今、実践中の糠漬けである。
悪戦苦闘しながら、少し先が見えてきた。

すべて小生が手掛けた発酵商品である。

 

発酵という事象を知ったのはいつごろだろか…

カビを見たりは、幼い頃から知っている。
しかし、それは単なる黴「かび」だ。
それが「発酵」と言う現象だと認識したのは、40歳になって農業の世界に入ったときだろう。

当時「肥料をつくる」ということから入った。
“肥料は買うものだ“と思っていたのが、“肥料を作る“と言う
その作り方が、”土と米糠と、鶏糞や木くずを、微生物資材と混ぜ合わせて発酵させる“という農法だった。
それを大量に500kgとか1トン作るのである。
その材料をスコップで混ぜ合わせてかき回して積み上げて、上から毛布をかけると、温度が上がってくるのだ。

最初は、”まさか?”と思った。
その内に、毛布を取ると、もうもうと水蒸気を上げてその土の山が50℃〜60℃になるのである。
そしてその周囲には、かぐわしい匂いが漂う。
これが”ボカシ肥”と呼ばれるもので「発酵」だった。
この温まった土を乾燥させて、畑や田圃に散布して肥料とする農法だった。

頭のなかでは窒素やリン酸・カリの詰まった肥料を、きっちり蒔いて植物の生育を促すのが栽培だと思っていた。
その農法は、土の上に単なる土を蒔いて、成長するのを待つのである。
不思議だ?
しかし、それで良いとわかったのは、しばらくしたころだ。

植物の生育は、種のなかに初期生育の養分が詰まっている。
それが温度や水分などの初期条件が合えば、芽が出て根が出てくる。
そして芽が光合成をおこない、根は土の中から水分と養分を吸い上げて成長する。
その養分は土の中で有機質として存在しているのを微生物が分解して無機質として吸収するのである。
つまり微生物が分解するという工程が入るか入らないかで大きな違いが出る。
それが化学肥料主体の慣行農業と、有機農業の違いである。

有機農業には微生物が大きな役割を果たしている。
さまざまな微生物がバランスよく土の中にいることが良い土で
その良い土を作るために「土を発酵させて散布するのである」

つまり温度が上がった土は、微生物のかたまりであるし
温度が上がり蒸発する水分というのは、増えた微生物の呼吸である。

ボカシ肥と言う言葉は、この農法から生まれた
つまり発酵した土の塊が”ボケたような…、ぼぉ〜っとした発酵している”状態の肥料だったので
ボカシ肥」と言い始めたのである

 

土は多様性を持つ。
それを単一栽培で同じ微生物しかいないような土になると連作障害を引き起こす
そのために多様な微生物を大量に増やした土を散布することで、健全な土を作り、
食料生産を永続する農にするのが有機農業である。
付加価値で経済的価値を高めたり、安心安全の作物を作るのが目的ではない

それを理解していない人が多いのである。

 

発酵研究会は、どうやら発酵で工業生産をたかめ商品開発を目的にしているようだが…
小生の思いとは、ちょっとちがうが…
農業における…食料生産における…
ちいさな発酵を提案したいと思う

発酵研究会の記念講演は、○○の素の研究員の講演だった。
アミノ酸の発見と生産技術の歴史と、これからの技術革新と多岐にわたったが…

小生には、ちんぷんかんぷんだった。
帰り際に、有名や豆腐屋のオヤジは
「文科系も来ると言っていたが、理科系ばっかりだ」
と話がわからなかったと言う
良かった仲間がいて…(泣)