むくんでいる。
以前は、体全体がむくんでいた。
体重は三桁を超えていただろう。
それは、むくみじゃなくて「単なるデブだ。」と言う人もいる。
あたっているかもしれない。

6年前に食道を切除したために、食べものが入らない。
今まで食べ放題、飲み放題を生きがいとし、心の拠り所としていた生活から一変した
一挙に66kgまで減量した。ボクシング選手もこうはいくまい。

学生時代は、朝から晩までグランドを走り回った。
正確には午前中はグランドを…。午後は借金返済のために走り回った。
それでも70kgだった。

一年ほど前、10kg太った。
たった4日間で…
驚いて病院に行った。身体に水分が溜まっていると言われた。
「利尿剤を呑め」と言われた。
「この利尿剤は効く。効かない人もいるが、効かない人は死ぬ」
「効くか?効かないか?入院して確かめたい。」
と医者は言う。
その利尿剤は、劇的に効いた。
あっという間に70kgを割った。
医者は
「体重調整して72kgを超えたら利尿剤を飲むように…」と指示された。

三週間ほど前から72kgを超えた。
”やばい”と想ったが、利尿剤を飲むと頻尿になるというので飲まないようにしていた
メクラの鍼医も「少し待ったら…」とアキメクラの患者に言う
そのうちに75kgを超えた。
じわりじわりと増えていく。
息切れがしてきた。
足が棒のようにふくらんでむくんだ。
足首も、足も曲がらない。
おまけに借金でクビも曲がらない。

やばいか…と思った。
仕方なく利尿剤を呑んだ。
体重は減った。74kgだ。
しかし、それ以上減らない。
メクラの鍼医は「おかしい。おかしい」と言いながら治療をした。
ある晩、ハイボールを呑みながら口寂しくなって南部せんべいを口に入れた。
口中で粉々にして飲み込んだのだが…
その煎餅の粉が、気道に入ったようだ。
咳き込んで出そうとした。なかなか出ない。
寝ている間に出るだろうと眠った。
しかし、咳き込んで眠れない。
たまらないようになって、起き上がったとこへ体内から盛り上がってくるようなものを感じた。
おどろいて手のひらを広げて吐き出した。

茶碗いっぱいぐらいの透明のキラキラ光る液体だった。
粘性が有った。ネバネバしていた。
それが三回ぐらい続いた。
ようやく眠れた。

 

翌日メクラの鍼医に聞いた

「なんだ?」
「痰飲だろう!」と言う
「タンイン?」

東洋医学では体内に貯留する水分が出てくる症候だという
本当だろうか…

翌日、体重は72kgを割った。