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”一物が腫れる”というナンバンの種を播いた。
芽が出ない。

高温作物で25度以上にならないと発芽しないとあるが…
日々25度以上の温度を記録している
確かに夜間は20度を割る日もあるが…
この温度というのは最低気温と最高気温の平均温度を指す。
だから高温作物のナンバンにとっては、発芽は最適のはずである

それが芽が出ない
なんだか小生の人生のようである
ご幼少のみぎりは、隠れた存在だった。
人見知りが激しく、母親の影に隠れて歩いていた。
中高生の頃は、女の子と気軽に話ができなかった。
大学生や社会人では、人前で話すことが苦手だった。
そんな小生だったから大衆という土の中にどっぷりと埋まって目が出なかった。

ようやく開花したのが50ぐらいだろうか、それも短い
あっという間に大病でベッドに縛り付けられた。
そして目も、声も出ない。
これは二回めの開胸手術、胸部大動脈瘤のときの後遺症である。
まだ30代後半の病院の中を肩で風を切って歩いていた心臓外科医の主治医は
「肋骨を切り取って肺を持ち上げて、動脈を引っ張りだして人工心臓とつなぎ、慌てて人工血管と差替えする手術だ」と言い。
「声を使う?」と驚いたことを聞いてきた。
「声は生命線です。このバリトンで女をたらしこみ、客を騙して儲けたおして生きてきたのです。これからも、そのように生きて行きたい!」と懇願をした。
心臓の真裏の大動脈に声帯の神経が乗っているらしい。
それを傷つけないか心配しているらしい。
12時間の大手術後、ICUで眼を覚ましたときは声が出た。
主治医は安堵したような声で
「将来は保険会社から指名されるような医者になりたい」ということをICUのベッドで語った。
国民皆保険がアメリカ型保険社会になるような報道がされていた時だった。
それが、だんだん日が経つに連れて、声がかすれてきた。
「かせい」と言う症状らしい。口偏に夏と書く。「嗄声」である。
(たぶん夏の蝉の声のイメージではないか?と想像する。)
どうやら声帯の片方が、傷ついたらしい。
それが治るのか?治らないのか…
とんとわからないまま10年が過ぎた。結果治らないようだ。
道路を隔てて愛人に声をかけても届かない。
パチンコ屋で話しかけられても返事ができない。
トイレで「入ってます」と言ってもドアを開けられてしまう。
つんぼの魔子さまと会話が成立しない。(もともと会話がない)

というわけでオリンピックがあったら芽が出ない種目の沈黙は金メダルだ(意味不明)