冷蔵庫の隅に「イワシの糠漬け」と「ふぐの糠漬け」というのが入っていた
「これ!なんだ?」と魔子様に問うと、
「私じゃないわよ!あんたでしょう!」と言う

小生の口調が、いつも、きつく聞こえるのか、
すぐ反発する魔子様であった

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裏を見たら、作ったところは「金沢」の住所が書いてあった

そうか…

金沢の友人のお歳暮の残りだ!
「かぶら寿司」と一緒に「ふぐの糠漬」と「イワシの糠漬け」が入っていたようだ。
かぶら寿しは、「美味しい!美味しい!」
と魔子様が食べた。(小生も、一口食べた)
そして食べ方が、わからない魚の糠漬けが残ってしまったようだ。
四月のある日、試しに最初、イワシの糠漬けを糠を落とさずに、焼いて食べた。
あちこちの作業をしながら酒を呑んでいたので、焼いているのを忘れて、黒焦げにした
グリルの中の魚焼き器は、見えないので忘れてしまうことが多々ある
やはり魚焼き器で、煙をもうもうとたてて焼くのが正解だ。

これなら目で確認し臭いでわかる。
やはり効率一辺倒の近代よりも、昔の道具が一番である

 

そういうわけで、ふぐの糠漬が残った。
失敗しないようにしなければ…
裏に書いてある食べ方の説明書を読めば(イワシは、見なかった(泣)

糠を落として薄くスライスして食べる
焼いて食べても香ばしい。

とある

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真っ黒焦げになったイワシの糠漬けは、ちょっと齧ったら、しょっぱかった。
だから、糠をしっかりと落として…と思ったが

綺麗に洗って落とさない

と書いてある
難しいものだ。
とりあえず包丁で糠を落とし、そのままスライスしたが包丁が切れない
硬いのだ糠漬けのふぐは…
まるで鮭のトバのようである

とりあえず四苦八苦してスライスではなく、ズライスぐらいだが…切れた。
硬いふぐの粕漬けは、薄くそぎ切りにしても、前歯では噛めなかった。
しかたがないので奥歯で噛みしめていた

じわっと湧いてくる塩味と、ふぐの旨味が口の中いっぱいに広がる
慌てて冷酒を口に含む。当然、小生のプロデュース!鷲の尾酒造の「陸羽一三二号」である
口の中で爽やかな鮭と混然と一体になるふぐの旨味

しあわせ…しあわせ…

 

ふぐやイワシを糠漬けにする
これは米どころの文化だろう
糠は稲作地帯の副産物だから
そして海のそばで無ければならない

岩手の内陸部や秋田では、ほとんどが塩漬けである。
場所によっては、「飯寿司」といって米を発酵させて魚を漬けて保存するところもある
雪の深い北国は、魚をどう食べるかの保存技術が地域によって工夫がなされている
気象や地形などの風土の違いによって、さまざまな技ができる
その技を使った多様な食文化、その驚きと味が、ゆたかな地域を作るのかもしれない。