朝定食が少しづつであるが、お客が増えてきている
簡単な定食である。

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ご飯と味噌汁、お浸しと季節の小鉢、それにとろろと納豆と卵からチョイス出来て500円、食後に珈琲までつく。
そして、なんといっても御飯と味噌汁が、おかわりし放題である
ご飯のおかわりは、どこでもやっている。
しかし、味噌汁のおかわりは、たぶんあまりないであろう

日本人は、口中調味と言って、口に入れた食べ物を混ぜあわせて(?)食べることを特徴とする
欧米人は、ひと皿ごとに食べる習慣を持っているために、様々なものを口の中に放り込むことはできない
そのためではないが、小生はごはんを食べる時に、味噌汁などの汁ものを必要とする
それが食堂で食べると、味噌汁は、おかわりできないのが普通である
だから自分が食堂をやるときには、味噌汁はお代わりできるようにしたいと、常々思い描いていた(大げさ)のである

ご飯は、ガス火の羽釜焚きである。
「羽釜炊きの美味しいさ」と電気釜のCMをでよく表現される
あの底の丸い構造と重い木の蓋、これが均一に熱をわたらせ、ある程度の圧力をかけて「炊く(たく)」という技をつくり上げるのだろう
「炊く」とは、「煮る」「焼く」「蒸す」の3つの技が組み合わさった複合技術である。
それを、ある程度の火力の調整ができるガス火で炊きあげるのである。
米は北上川沿いの沖積土で栽培したひとめぼれである。

味噌汁は、青豆の秘伝豆を使用したオリジナル豆味噌である。
殆ど今、味噌は米味噌になってしまった。
米味噌と豆味噌の違いは、麹を何を使うかである
米を麹で発酵させてから豆と塩に混ぜるのが米味噌
豆を麹で発酵させてから豆と塩に混ぜるのが豆味噌

つまり米味噌の表示は、大豆、塩、米麹となるが
豆味噌は 大豆、塩、麹となる
つまり大豆全体に麹菌をまぶして熟成させるのである
たぶん米が取れなかった地域ではこれが主力だったと思う
例外:八丁味噌(豆味噌)もあるが…
(麦味噌は麦作地帯の味噌だったのか?)

米味噌と違って豆味噌は麹が多いせいか…
それで作った味噌汁は、香りが素晴らしい。(ダシの問題も有る)
食べたお客さんは、驚いて「オリジナル豆味噌「豆蔵」を買っていく。

 

定食は、ご飯と味噌汁があれば、何もいらない

と言う状況を作りたいのである。
これが、やはり食堂の基本ではないか?と思うのである。

朝、ときおりくる親子がいる。父と幼い4〜5歳の息子である。
以前は、家族で来ていたような気がするが…
賑やかに食べる家族であったが…。なぜか一人前しか頼まない
子どもは「美味しいね〜美味しいね〜」と言いながらよく食べる
父は、何回もおかわりして食べていく
そればかりか、子どもはサービスで出している漬物(日本人のサラダ?)を総ざらいして食べていく
幼い子どもと一緒だから一人前しか取らないが、たぶん大人三人分ぐらい食べていくだろう

今回は、幼い子どもだから…と思って見過ごしていると
どこからか奥さんらしい女性が来て、子ども用の茶碗をとってご飯を食べだし、漬物を何回もお代わりするではないか
それも、堂々と注文カウンターの前のテーブルである。
ご主人はいつも食べ終わった後、これ以上はないと言う深々としたお辞儀をして店を出て行く
食べ過ぎて申し訳ないと思っているのだろうか…

ちょっと驚いた。
隠れて食べるのなら我慢もしようが、目の前で堂々とやられると
なんだか挑戦しているように思われる

ご主人がテーブルを離れたときに、注意した。
「お子さんが食べられるのは良いですが…奥さんが食べるのはルール違反ですよ」
すぐわかったのだろう
「すいません」と言って席へ戻ったが…
帰り際女性は、ふてぶてしく笑っていった。

魔子様は「これから来なくなるじゃないの…」と言うが…
もともと「おかわりし放題」は厳密に原価計算すれば採算は合っていないだろう。
「安いから量を食べて…」という人が増えても、意味が無いと思うのだが…

しかし、後から反省した
ひょっとして生活困窮者ではないのか?
岩手には生活困窮者は16%もいるというが…
潜在困窮者は、もっと多いという

「ルール違反ですよ」と言う前に
「生活に困っているなら、相談するところを紹介しましょうか?」
と言って上げたほうが良かったのかも…
魔子様は「乗ってきた車は、良い車だった」と言う