よこやませんべいを知ってるかい?

なんでも有名な煎餅だという。「羽田うちでは…」と魔子様は言う

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東京は蒲田にある穴守稲荷の擬宝珠の形をした醤油せんべいである。
魔子様が子供の頃、よく食べた、夫婦でやっているちいさなせんべい屋だったという

有名になったが、未だに夫婦が手焼きで焼けるぶんしかないという。それも電話で予約だという
下町のちいさなせんべい屋が生き残っている文化である。

 

そんな魔子様の家に、いつも南部せんべいを手土産に持って行っていた。
今でこそ認知症でボケた母親だが、当時は

「”ほら!あの、いつも南部せんべいを持ってくる人!”とおぼえてくれるから…」

と手土産は「南部せんべい」にしていた。
魔子様の家族は、あまり好きでは無かったと後から聞いた。
「よこやませんべいが、あるから…」と

 

江戸のハズレの羽田で、頑なにちいさな煎餅にこだわっている手焼きの煎餅屋と
田舎町で、大きくなろう大きくなろうとしてあがいているせんべい屋と…
資本主義の拡大経済と地域の食文化、人口が増えていく都市と、減少の田舎、技の継承と機械化のこれから等々
様々なことを考えさせられる

 

ときおり魔子様の実家に入った姉が、横山煎餅を贈ってくれる
あっという間に無くなるが…
しかし、最近はあのゴマ味の南部せんべいも捨てがたい、と思うような歳になった。

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