岩手大学演習林で開催された「哲学の森」に参加した。
と言うか
結果的には、初日の講義だけになってしまった
夜の懇親会と宿泊は取りやめ、翌日も参加を見送った

なんせ諸般の事情が、てんこ盛りである。

初日の講義は後に続く起承転結の「起」の部分であるから、一番大切で、その後どのような展開になるのか興味津々なのであるが、4講のうちの第一と第二だけで、あとは聞きそびれた。
第一講は、経済の原理からアベノミクスの問題点を提起して資本主義の問題と終焉を解説してくれた
非常によく分かる経済の説明であった。経済の原理を単純に説明してくれた
さまざまな立派な事を難解に言う学者が居るが、単純にわかりやすく説明をするというのは内山節しかいない
人々にわかりやすく説明をするというのは、その知識の深さを表す。まさに天才である。

 

 

ようするに
企業は、金を増やして、増やした金を投資して、と言う循環なのであるが
投資した金がマイナスになると、つまり投資よりも減ると倒産をする
わかりやすくいえば、これが基本原理だ
その貨幣を増やす素は「需要」である。
ところがアベノミクスは、需要のないところへ金を増やそうとしている
つまり金融緩和である
需要のない市場や企業に、どんどん金をつぎ込むことによって、
余った金で設備投資をし、従業員の給与を払い、それによって需要を引き出すという政策である
こんな経済政策は資本主義の原理に反しているし、機能するはずがない

それよりも、国内で需要など喚起できない
以前と違って今は、十分に満ち足りているのだから…
トヨタは世界一の売り上げ利益を上げる企業であるが
トヨタの悲願は「国内での黒字経営」だという
ようするに、国内では売上が上がらず海外で伸びているだけである
若者は、非正規雇用などで給料が安く車の維持費が賄えない
まして今の若者は車など欲しいという物欲をもたない

資本主義は、圧力(国の政策・労働組合・環境問題等々)によって伸びてきた
労組のベアや定期昇給の交渉。車の排ガス規制などのさまざま圧力を跳ね返そうとして、
新しい技術や仕組み、機能が生み出され開発されて進歩してきた
ところが規制が外れ自由に行われる市場原理主義によって、資本主義は自滅し社会は劣化した

そこでものづくりではなく、金融資本主義へと貨幣が向かった
そこでは小バブルと、バブルの沈静化(崩壊)が繰り返され、それを最小にする金融政策が行われる。
そこには国が経済をコントロールできない社会が創造された

新しい経済がを生み出す動きが各地に生まれつつ有る
それがコニュニティや共同体という言葉であり
ソーシャルビジネスや農的生活という生き方である

市場が作り出す価値を縮小して、新しい価値観のつながりを目指す という動きが生まれつつ有る

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第二講は、「農的生活」の意味である

農的生活とは、つながりである
農業はつながりを生む世界である
自然とのつながり、集落や消費者との人とのつながりである。
そして農業の中に生活の場がある

内山節氏がすむ上野村の現状を話しながら
ゲゼルが言う
「すべての商品は時間とともに劣化する」
ことが貨幣経済の一番の問題であると言う
交換可能のものはすべて商品であるが、
それを入手する貨幣も一番純粋な商品である。
なんといっても時間とともに劣化しないのであるから

オーストラリアのある都市では「劣化する貨幣」で地域経済を回復したところがあった
そこは時間とともに貨幣価値が下がるので、一生懸命使う
買うのがなければ、先々残しておいてもいいものを買う
そんな貨幣の使い方ができたが中央銀行の横槍で中止になった。
その試みが続けば、どんな社会が創造されたか…