ようやく6月

岩手も、ほとんど田植えが終わった。
後は大面積の人たち(武田くんたち…)や、岩手県北部の一部は6月に入ってもやっているところがある
苗半作といい(また苗七分作という人もいる)育苗管理が終わって田植えがすんで
三日で活着すれば、後は待つだけ
と思っている人が多いが…

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6月からは、水管理が大変である
田んぼに水をはるのは、除草のためと、根の保温のためである
雑草は水の中では、そんなに大きならないが、一端!水面が低くなり
少しでも草の先端が水面から顔を出すと、するすると伸びる。
そうなると後は、稲との競争である。

だから代掻きが重要なのである。
田んぼを平らにすることで、水口と水尻の差を少なくするのが代掻きである。
これが苦手な農家が多いが、これができないと、あとあと除草で苦労する
また、根の保温である。最初に田んぼに流れこむ水温は15℃前後である。
稲の生育には25℃前後が望ましい
朝、冷たい水を入れ、日中太陽光で温め、その温水を夜まで引き伸ばすのが水管理である

どの時間帯に水を入れてどの時間帯に水を止め、出すか…。それも地域によって変わってくる。
沢水や湧き水を入れているところは、年中冷たい水であるから、
早朝に入れていくらでも早朝の太陽光で温度の上昇を目指すが、
水田を巡ってきた水を流し入れるところはぬるい水だから、水温で時間を設定しないといけない。

関東のコシヒカリはあまり美味しくないと言う
それは、水管理が難しいからである
日中の高温で水が日中50℃になるときもある。その温度がなかなか下がらないのである
水温を揚げないために水面を水草で覆っているところもある
(岩手は逆に水温を上げるために水草を取る)
だから関東の平野部では源泉掛け流しではないが、一日中掛け流しのところが多い
植物(稲)は、日中太陽光により葉っぱで光合成をして、養分を根に送る。
ところがあまりにも暑いと、根に送るよりも草体の維持に使われて根に送られないのである
だから暖地の米でおいいしと言われるものは少ない
だから一日の気温の較差が必要であり、美味しさにつながる
コシヒカリの名産地、魚沼は谷あいの尾根であり、夜は布団をかけて寝ないとさむいが日中は暑い。
その根を保温し、日昼間の気温較差を人工的に創りだすのが水管理である。

平成5年の大冷害のとき
多くの人は水で保温をした。ところが気温が17〜18℃で水温が15℃だったところがある
そこはかえって水を抜いたほうが良かった」。
また、いっぱい呑んで寝てから夜の11時頃水を入れ、朝4時に水を止めるという人もいる。
そのように水との駆け引きが重要なのである
昔は、その水が思うように入ってこないところに水争いがおきる
平成5年の大冷害のとき、岩手で水を止めて宮城で水不足になるという話を聞いた
また水需要の90%が農業用水で、あとの各5%が工業用水と飲料水だという話も聞いた
そして、水田から蒸発する水、雨となって水田に溜まる水、川に流れ海の注ぎ込み、蒸発して雨となる
水の循環が、われわれが生存する環境を造っているのである

貨幣経済では、自然環境は買えない