店の暖房は、薪ストーブである。
この薪ストーブは、優秀である。
もう炊き始めて、13〜4年になろうか…
故障が無い。
通常は故障というか、熱で変形したりして接合部分が歪んだりするのであるが。
このストーブは、9ミリの鉄板である。
当時、鋳物のストーブがもてはやされたが、なぜか鉄板にこだわった。
たぶん熱で変形したりして破損することがあるだろう
そんな時、地元の鍛冶屋で簡単にばらして修理できるという目論見である
しかし一度も、そんなことはない。
そして、ストーブの上は熱効率がよくヤカンを何個も乗っけたり、
その上でシチューやカレーを煮込んだり…(臭いが充満するので、やったことがない(泣)
そんな利用法を考えていた。

いつも多くの人に言われる
「薪ストーブはいいですね。ぬくもりが感じられる。どこで作って。いくらしたのですか?」
「長野製です。本体が60万、煙突と設置費が60万、合わせて120万です」
「うわーそんなに!手が出ません。しかし、煙突掃除が大変でしょう?」と団塊の世代前後は言う
(40前後の若い世代は、煙突掃除などという仕事があるなど知らない)
「煙突は外気と接するところが二重管になっておりますし、直管だから煙をまっすぐでますからススがたまりません。
煙突掃除はここ3年、したことがありません」

そして多くの人は尋ねる
「薪はどうしているのですか?」
「間伐材の杉です。」
「手に入れるのが大変でしょう?」
「いえこれは、間伐する素人を育成するいわて森林再生研究会の寄付です(二三年前から有料になった(泣)」
通常は、熾(おき=若い世代は読み方もしらない。おできではない!)ができる広葉樹のナラやクヌギなんですが、
店の場合は、朝来てすぐ火がつき、帰るときには燃えきるような管理が必要です
だから脂ののったすぐ燃える針葉樹がいいのです」とは言うものの
乾燥しすぎてカロリー不足がもうひとつ問題である。(これは内緒だ)

だからじゃんじゃん燃やして間伐を促進しよう!

というのがテーマです
店の作りも木造になっております。岩手は面積の’77%が森林。
30年経ったら再生する木材の利用を…

と言いながら、ストーブを設置して10年以上になるのに悩んでいることがある

それは逆流である。

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朝、店に入ってすぐ、時間がかかる玄米を炊くのにガスに火をつける
それから、ストーブに火をつけるのだが、いつも
「今日はうまくいくだろうか…」「火種を奥に入れないと…」
と思いながらも、一週間に一度は店の中が煙だらけになってしまう

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この煙を追い出すのが大変なのである
一番上の排煙窓をあけ、店中のドアというドアを開け、しばらく寒気と交換をしないと煙は出て行かない
ときおり、排煙窓を閉め忘れる
「あれ今日は寒いですね」という会話を客としないといけない(泣)

 

それが或る日、突然、なんというか、解決したのである
逆流が始まった時、通常は上の排煙窓を開けて煙を出そうとする。
今回、つい手元にあった入り口のドアを開けたら、火が引っ込んだのである。
まさか?
なんかの加減か?
そして、数日後またドアを開けたら、また火が引っ込んだのである
えっ?

理科系を自称するわしが、そんな馬鹿なことを言ったら笑われる
それから、毎回、逆流するたびにドアを開けた、またまた火が引っ込んだである。

結局、結論を推測すると
暖かい空気が煙突を登っていくのだが、
その前に一晩密閉してある部屋の中の気圧と外気圧の違いによって押さえつけられて登って行かない
それが下からの外気圧と一緒になることに寄って、軽い空気が煙突から出て行くのではないか?

という結論に達した。
なんという!この10年間の悩みが一挙に解決した。

このエクスタシーという爽快感。もう何者にも耐え難い。