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年末になると、いろいろな客が挨拶に訪れる
本当はじっくりと話し込みたいのだが、それは許されぬ
師走と言われるように、恩師まで走らせられる、年末である。

その人は研究機関に務めていたがリタイヤして大学に勤めた
大学のほうが、65歳までと定年が長いからである。

「産直というのは産地直送だ」と彼は立ち話をしながら言った

彼が勧める「すずこま」は千葉の水耕栽培である
夏と秋、岩手の生産者がつくり、冬春は温暖な関東の生産者が作る
一年を通して、加熱用のクッキングトマトが店頭に並ぶように彼は仕組んでいる
そのために岩手の生産者にアドバイスをしている。
「シーズンオフにものが無いと忘れられるから、千葉から取り寄せて売るように」
言われた生産者は、取り寄せて一生懸命にレストランに小売店に収めている、
(これも新規就農者だが、ある大手の電力会社を辞めて就農している。こどもが障害者でその働く場所を農業に…)

それが、ある産直と言われる道の駅で
「千葉のものは、地元のものでないからおかない」と言われて、生産者は困惑していた
そこへ当店に持ち込むきっかけになったのだが…

大学に勤める彼は「一年を通して供給することが、安定生産につながると言う
以前はメーカーの営業マンは「売り場の確保が至上命題だった。
なんといっても”売れないと作れない”からである
年中並べて、見てもらい手にとってもらい、売れる戦略を考えた
それが今では、ネットで簡単に消費者の目に触れる。
そして簡単に直送できる

しかし、一番の問題は価格である
安価なものは、送料負担の割合が高くなる
そして毎日、食べるのにいちいちネットで注文するだろうか…
だから青果物の流通は、ある程度の鮮度でなんでも流通する仕組みが必要である
「旬が…」「地産地消が…」やはり「産直が…」

というが岩手の旬は短い、
9月から翌年の5月までのほとんどが、山菜・茸・保存食の食文化である
地産地消と言いながら、欲にたけた生産農家も数多く居る
産直と言いながら「岩手は夏野菜の産地」である、秋の根菜は冬の保存食用である
そんな岩手で青果物の小売業は、地元のものだけで成り立つはずがない
冬場の青果物の流通は、誰が責任を負うのか…
雪に閉ざされた室内には、車のない人や、障害者、高齢化した夫婦、など生活弱者が閉じ込められている。
そこへ日々食べるものが、産直まで行かないと手に入らないという事態が引き起きている
それに対して行政は、なにも答えない
しょせん産直と言われる”産地直売所”は「補助金狙い」の「新鮮ですよ、安いですよ」の、なにもない産直である。