不耕起栽培と冬期湛水を併せた稲作をやっている農家が、SOSを出しているという
田んぼが乾かないのでコンバイン(収穫ようの稲刈り機械。重量が1トンぐらいある)が、田んぼに入れない。「田んぼに機械を入れるとどんどん沈んでしま適期に稲刈りができない」というのである。

ちょっと知っている人なら当たり前だろう
と思うのだが…

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不耕起栽培は、トラクターで耕さないで苗(種子)を、そのまま植え付けるやりかたである
不耕起で植え付けることにより、堅い土に根を張っていくため根毛が太くなる。根毛が太くなることにより細根などの根の量が多くなり十分に養分を吸い上げることが可能となる農法である
トラクターで耕すことに寄って土が締まることを防ぎ、根を十分張らせるということが主眼だろうが、
そのまま植えつけるには、すこし、やわらかくしないといけないので、秋の収穫後、水を入れ、冬中水を張った状態(冬期湛水)にしておくのである。
これは水鳥や渡り鳥がその田んぼで遊びまわることにより、足でかき回して柔らかくし、肥料として糞を散布する。
そんな効果が言われている(本来は、渡り鳥のために休む場所の提供のような話だった、と思う…)

多分自分で考えて、話を聞いて、組み合わせたのだろうが…
稲作というのは相当の歴史(4000年?)がある
そのなかで、化石燃料で動く機械をつかって田んぼに入るのは、ここ50年である
大潟村の田んぼにも、幾台ものトラクターや、コンバインが沈んでいるという。
初期には耕盤という地層ができずに、やわらかずぎて、身動きが取れず、沈んだという
(大潟村は、とくに干潟を埋め立てた軟弱な地盤であった)
近代化の機械稲作は最近の話であり、気象、土質。作業人員、面積などを総合的に判断して、取り組まないといけないのだろう

 

しかし。この農法では田んぼの乾くヒマがない
不耕起であるから、水が浸透する仕組みがつくれない(だろう)
通常は田んぼに水を張ると、土の中に水が浸透して水が不足する
そこで早朝に水を入れ、日中水を止めて温める、夜の「冷気を温かい水でくるんでやる。
稲は17℃以上の温度が好ましいが、水温は大体が14〜15℃である
だから水管理を毎日のようにしているのである。(そのように見えないだろう)
不耕起だと水が表層しか流れない。
そして冬期湛水だと乾かないので微粒子の土が細か孔隙ふさぎ、ますます水が浸透しない
「減水深」という言葉があるが、どれだけ水が減るかという指標である。それによって水もちがいいとか悪いとか言う
たぶんこの田圃は水持ちが良すぎて、水が淀むのではないか?(水が淀むのは、水分中の酸素が腐る(?)
酸素と窒素の化合物である水は、根に酸素を供給する役目も持っているのであるが…
また田んぼの中にある根が、通常は冬に掘り起こして空気にあて分解させるのだが、分解しないまま春を迎えると、根が土柱で分解して地中でガスを発生させ植えつけた苗が育たない(根腐れ)のではないか…といろいろと考えられる

農業は天気次第だから、年によってうまく天気が続けば、乾くだろうが、今年のように大雨が続くような天気では、どうしようもない
アメリカのような乾燥気候ならいいのだが、日本は雨の多いモンスーン地帯だ。

自分で考えて自分でコントロールできると想ったのだろうが、所詮、自然は、偉大である。(人の裏をかいてやってくる(笑)
そんな自然との駆け引きが農業の面白さである