店に帰ってくると
「あら!今帰ったばかり…」と魔子様が言う
「だれ?」
「放射能の検査の人!」
「何を持ってきたの?」
「生シイタケ」

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検査依頼表をみると、どうやら「H21年植菌」と書いてある
そして「非公開」に丸印がついている
”この人、勘違いしているかもしれない”

当店の放射能濃度検査は、市民用の簡易測定と農家用の精密測定がある
市民測定は、30分測定で測定下限値は指定できない。
精密測定は、測定下限値により測定時間が決められ、単価が計算される。

市民測定の30分は、1000円/1検体であるが、会員になると500円になる。
会員は様々なデーターを受け取ることができる、というよりも一方的に研究室長からメールが流れてくる
これは、多くの人に放射能の理解と汚染状況の実態を知ってもらうことを願っている
だからデーターは「公開」されることを前提に検査をする

精密測定は、2〜3ベクレルまで測定下限値を指定できるが、比重による
比重が軽いものは、下限値はあまり低く指示できない。
干ししいたけのような比重の軽いものは、どうしても時間が長くかかるが下限値も下げることができない
ただ厚労省の基準では、「食べる状態で測れ」というのでも水で戻す。それも厳密に決められている
これは装置を占有する時間が長いので(30分では終わらない)それによって単価が計算される
その計算式は、当研究室の室長が作ったもので、「焼酎の量り売り方式」と言う
ようするに濃度がたかかれば高く、低ければ安いという方式である
小生のように濃度が高いものをいくら呑んでも酔わないという人には損だ(?)
このデーターは、個人のものなので単価的には高いものになる
と言っても測定を業としてやっているところよりは、安いのだが…
これは、依頼する人によって「公開」「非公開」から選べる

 

生シイタケを依頼した人に電話をした
「公開を前提に測定しますが…」
「それは困る。万が一出たら迷惑がかかる」
「それでは精密測定になり、二検体で15000円前後になりますが…」
「いや〜ちょと確認のために図りたいので、そんなに予算はありません」
「どこに迷惑がかかるのですが…」
「いや〜その地域の人や自治体に…」
「それだったら自治体や農協が測れるはずだから、そちらで測って…」
「はぁ〜はい…、じゃ〜色々と迷惑をかけるので、取り下げます。明日の朝早く引き取りに行きます」
と言って電話が切れた

ずっと先祖代々、その地域に住んでいる農家は地域に、住んでいる人やその関わりあう人々に迷惑を掛けたくない
万が一高い値がでて、噂になったら…
いや少しでも出で、風評被害の発端になったら…
その地域に居づらくなるのだろう
そんなものだ、地域とのかかわり合いと言うのは

これは行政や農協がどんどんと、細かに発表するべきである。
要するに発表しないから、しても都合の良い発表をするから、地域の人も
「騒ぎ立てるな。騒ぐと迷惑がかかる」と言って沈黙をする
その沈黙が、消費者にまた疑惑を招くのである
生産者も消費者も、どちらも被害者なのだ。

もっとも過度に反応する消費者もいるが…
「1Bq/kgでも、いやだ」という人が…
じゃ〜3.11以前は、どんな数値だったのだろう

下のデーターは九州産の干ししいたけを戻したものである
137は3Bqで検出だが134は不検出
合計で不検出だが、
チェルノブイリの放射能の可能性もある
ただ定量はできていない。
測定下限値を超えて、定量ができていない(量が測れない)ものをどう考えるか?
その辺が一番説明に苦慮するところであるが…
測定下限値を超えれば、検出と言う言い方も問題はある

EPSON MFP image