過呼吸である。
ときどき、なる。

最初は病院だった。
心臓の術後に一人ベッドで、息苦しさを覚えた
慌てて、何回も息を吸ったが、思うように息が吸えない。
だんだん息苦しくなってきて、通りがかった主治医に訴えた
その主治医は、慌てて馬乗りになって人工呼吸をやろうとしたが
「過呼吸だ」と言ってベッドからおりた
「ゆっくりと深呼吸をして…」と言われて、そのうちに平常に戻った

先日も起きたら息苦しさを覚えた
「過呼吸だ!」と思ったので、深呼吸をしながら時間が経つのを待った
半日ほどかかったが、忘れた頃に息苦しさが消えていた

今朝も起きたら息苦しい
胸に圧迫感がある。過呼吸であろう
椅子に座っていると胸におおきな塊があるような気がする
座ってブログを書く気にならない

ベッドから起き上がって、とりあえず茶碗を洗った
グラスを磨いた。
深呼吸をしながら…

グラスを磨くのは楽しい
曇ったグラスが透き通ったつやつやのグラスになる
これでマティーニでも一杯やりたい気分だと思いながら磨いた

深呼吸をしながら、玄米を炊いた
冷凍していた玄米がなくなりかけていたので、玄米を浸漬しておいたものだ
しばらく炊いていなかったが、炊き方は忘れていない

南部鉄器の五合釜で炊くのだ
釜の蓋を開けて強火で加熱する
沸騰したら、かき混ぜて蓋をする
蓋から蒸気が噴き出してきたら弱火にして20分
弱火の調整がポイントである
常に蒸気が吹き出している状態を保つぐらいの弱火である
20分かけて蒸気が吹き出さなくなったら弱火の調整がベストである
そして蓋を開けて水をひたひたになるように加える
二度炊きである
強火にして蒸気がまた噴き出してきたら、弱火で20分
最後は蒸気がまだ出ているようなら、強火で蒸気を出し切る
そして蒸らすのが20分である

約2時間ぐらい釜の前で深呼吸をしながら、グラスを磨いた。
釜の蓋を開けた

感動した

無数のカニ穴が開いていた。
カニ穴は、美味しく炊けた証拠である
均一な米が積み重なって、その隙間を蒸気が抜けた通り道である

料理の基本は均一である。熱を均一に加える事が大変難しい
だから「焼く」という調理は、料亭でも一番腕のたつ調理人が焼き台を任される
米は「煮る」「焼く」「蒸す」の三つの調理を一言で「炊く」という言葉で表している
それは究極の調理の技ではなかろうか…

しかし、それは手技ではなく、釜という道具がもたらす技なのかもしれない

羽釜はえらい!

日々、こびる食堂では、羽釜でご飯を炊いております。

過呼吸も治った