上農は草を見ずして草を取り、中農は草を見て草を取り、下農は草を見ても草を取らず

下農にもなりそびれた入道は、店のハウスの周りの草を引きぬいていた。
そのときに「チュシチュシチュシ」とけたたましい鳴き声をたててビニールの下から飛び出してきた

「ことりだ!」

飛ばない。
歩きまわって逃げる
どうやら飛べないようだ。
歩き回るのもコマコマとうごく
怪我をしているのか


買い物かごと苗のトレーを組み合わせて
応急の鳥かごを作ってやり
小米と水をいれてやった
おまけにおもしの金蓮花の鉢植えを…
なんといっても猫が怖い
ふと気がつくと周りの電線に親鳥だろうか
「ジュシッジュシッジュシッジュシッ」
大きな鳴き声をたてて飛び回っている

集荷から帰ってみると
綺麗になくなっている

「どうした?」
「くろちゃんが、これではダメだといって、ふわふわの上に乗せておいたらいなくなった」
「猫じゃないか?」
「ずっと見ていたから猫じゃない」
「だっていなくなった瞬間を見ていないのだろう」
「一瞬目を話した隙に…
その前は親鳥のような鳥が餌を運んでいたから親鳥が連れて行ったのかも…」
「みていないのだから、それはわかんないだろう。大体どうやって親鳥が運んだのだ?」
「……」