「貧血ですね。輸血しないと…」と医者は言う
「いやぁ〜ちょっと陸前高田に行かないと…」と思いながら
しかし、高田へ行く途中でエライことになったら‥

数日前から、息苦しいのである。
過呼吸と思っていたが、なんだかいろいろなモノが合わさっているようである
過呼吸は、深呼吸が出来ないので慌ててますます呼吸をしようとしてなる症状である
ゆっくりと深呼吸すれば治るのだが…
今回は治らないのである(ひょっとして時間がかかっているのかも知れない)

ゆっくりと深呼吸できないというのは不安である
途中でつかえて肺に一杯空気が吸えないのである
このまま呼吸困難になって…
お寺の売り上げ計画の目標になってしまったら‥

そんなんで輸血をすることにした
そう決めた途端、「車いすに乗れ」と言う
「そんな大げさな‥」
「いや規則ですから…」
「どんな規則だ」
「輸血をするような患者は、どこで倒れるか分からない」

しかたなく乗った
しかし便利だ。
「トイレ!」と叫んでもトイレの前で待っていてくれる
中に行かないのか?中で倒れたらどうすんじゃ!と思うのだが

診察室も車いすで医者の前に行く
狭いドアをフルオープンにして入る
医者は言う
「ベッドにあがれる!」
「あがれまっせ!ほら!」とベッドに立ってみせる

輸血前の検査というのがある
前はB型肝炎とC型肝炎を検査したのだが
今回は、小生の顔を見て「エイズも追加したい」という
「良いか?」と聞くので「う〜ん」と生返事
そういえば、30代の頃…歌舞伎町で…

無事検査は通った(ホッ!)

 

ベッドにくくりつけられて、毒々しい色の血の袋がぶら下がっている
看護婦と話をした
「この血液は一人前か?」
「えっ?」
「何人もの血液が混じってないの…」
「今は一人400CC取るから、一人の血液よ」と言う事は昔は…
「どこそこ産と書いてあるのよ。ほら千葉産とか岩手産とか…」
「ちゃんと放射能の検査もしているのか?」
「それは知らないわ」
「しかし、血液も寿命があるだろうに…」
「うん、だから賞味期限が書いてあるのよ」