メールを貰った。

”淡路町の「神田藪蕎麦」 が火事でぺろっと燃えてしまいました。”

「ぺろっと」という表現が正しいのか?面白いのか?
ビルの谷間の木造建築だから、あっという間だっただろう

30年前だっただろうか?
初めて行ったのは…
当時の上司と一緒に、得意先の葬式の帰りだったと想う
日中にザルを何枚も平らげ酒を頼み、あっという間に大きな札が飛んだ
その上司は、池波正太郎の文庫本を抱えていた。

それからである。池波正太郎にはまったのは…
神田の藪のそばには、いせ源があり、お汁粉やがあり、洋食屋があり、まつやがあった
その界隈だけでなく池之端のやぶ、並木のやぶにも、足を運んだ
今のようにグルメマップもなく、ミシュランも、食のガイドマップも無い時代

池波正太郎の文庫本を恥ずかしそうに握りしめてあちこちを歩いた
その後だろう
「ピュア」というコンサートのガイド雑誌が、「ピュアグルメマップ」という別冊を発刊した
そして世の中、グルメ時代になった。

8年前、上京したおりに行った。
相変わらず多くの人が並んで待っていた。
あの独特の調子で、注文を読み上げるおばぁちゃんも健在だった。
その時も確か、葬式のがらみの上京であった。

葬式と言えば、やぶ蕎麦を思い出す。