厨房のフライヤーで、一生懸命揚げている魔子様に

「なんのコロッケだ?」

と聞くと

「いつもの千切りキャベツのロール巻よ!」

そうかぁ〜
メニューのお品書きに「玉菜巻」と書いている奴である

三十年前だろうか?
一度、盛岡に戻ってきたときに産業廃棄物の会社に勤めたことがある
そこの現場の事務所で股火鉢に当たりながら、近隣の作業員と話をしていた
その兼業農家の作業員は、しきりに「たまなが…たまなが…」と言っていた

”たまな?なんだろう?”とおそるおそる聞いてみた
「キャベツだろうが〜」と年上の作業員が怒るような調子で言われた
なるほど玉菜は、キャベツかぁ〜

じゃ〜
角菜は、白菜で
球菜は、レタスで
丸菜は、玉葱で
薄菜は、はげで

とは言わないようだ。

それ以来、玉菜という言い方が好きになった。
地産地消の言葉である。

 

そんな玉菜を入れた弁当のお品書きに書いた

 食という字は、人に良いと書きます
人に良い食事は、地元の旬の素材をテマヒマかけて作った食事です。
長い年月、そのような食事をして、自分たちの身体は作られてきました。
肉や卵、牛乳がふんだんに食べられるようになったのは、最近のことです。
手づくりで心を込めた野菜たっぷりのお弁当です。ご賞味ください。

 中学を卒業したばかりの同級会のお弁当だという
「ファーストフードばかり食べている若者に、食べさせたい」と言う注文だった。