「何の味にしますか?」
「んッ?」
「いえ、お医者さんから言われた栄養剤ですが…」と薬剤師が言った
「何味が、あるの?」
「ストロベリーとバニラと珈琲ですが…」

「焼酎味は?ハイボール味は?もっきり味は?」と聞こうと思ったが、酒場でないので止めた。

 

昔、いろいろな味の歯磨きが有った。
(昔と言ってもそんなに昔ではない、多くの子ども達がまだ真っ白な木綿のパンツをはいていた頃である。
それがブリーフになり、トランクスになり、柄パンになってノーパンも時々いるご時世だ
そうそう、ふんどしまでは、古くはない。)
苺味、ブドウ味などなど、今でも当店で扱っている
(今はストロベリー・グレープ・オレンジと三種類だけになって洋風の名前がついている)
それで歯を磨くのが楽しみで、一生懸命磨いた物だ
だいたいが子どもの時は、ハミガキは嫌いなものだ。それを甘い味で釣ろうなどと
歯医者が考えたのだろうか?
ハミガキメーカーが考えたのだろうか?
しかし、まんまとそれにやられた

 

今は栄養剤に味がついている
しかし、味の変化はほとんどない
砂糖をたっぷり入れたミルクコーヒー、または珈琲に大量に牛乳を注いだ味に似ている
(一緒だと言わないで欲しい。微妙に厳密に区分しているのだ)
これを朝から呑めと言う
ビールじゃ有るまいし、こんな甘ったるい物が朝から呑めるか?
ということで以前は、貰ったけどほっといた。
しかし、有るキッカケで呑まざるを得なくなった。

しかたがないから、朝の珈琲の後、呑んでいる