缶詰である。
学生時代、乾物屋から黙って借りてきた”かに缶”ではない。
缶詰である。
と言ってホテルに缶詰という、多忙な小説家ほどではない
まぁ締切が迫っている小説家のようではあるが‥

締切が迫った補助金の申請である。
だいたいが補助金など貰ったことがない
貰おうとしたら、門前払いを喰らったことはあるが‥

まして役所に提出する文書など、作った覚えがない
税金の申告まで、会計事務所にやってもらっている
確定申告など、昔やったが‥あれは役所の税務課の仕事で、こちとらは領収証を持って行けば良いだけだ

そんな訳で、役所向けの書類を作ったのは、初めてだろうか?
そういえば子どもの出生届は出した
住民票の申請や、印鑑証明もだした覚えがある
まぁなんだか一杯やっていたような実績があるな?

とりあえず書いて、持って行った。
担当者は「税金だから、実現性を具体的に‥」と言う
なるほど「税金だから」という言葉は、以前も何回も聞いた

「税金=血税」と昔は、言っていた。
いま血税という言葉は、余り聞かない
もう血も出てこないほど搾り取られている民なのだろうか?

その吸い上げた税金を貫流するシステムが補助金である
貫流して回ってくれれば良いのだが、どこかによどんでいないのだろうか?
本当に欲しいところには、流れないで、もらい慣れているところに流れ込んでいるのでは‥

そんな話をよく聞く
有る大きな稲作農家は
「農協の通帳に入金があるが‥、何の補助金かわからん。農協が申請を代行してくれている」
ある農業生産法人は
「町の補助金を三軒で分け合っているようなモノだ。こんどは事業の三分の二が補助金になる」
ある農家は
「組合を作って、補助金でトラクターを購入した。毎年順番に買えば、全員がトラクターを補助金で買える」
ある人は
「おらだちには補助金申請できねぇ〜。書けないがら〜。先生に書いでもらうのっしゃ」
申請書を書ける人は、先生になってしまう。

回れば良いのだ。回れば…
しかし、本当に必要とするところには回らないで、もらい慣れたところに流れていくのが補助金のうようである。
 

まるで未婚の独身男性には嫁が来なくて、既婚の男性に愛人が群がるようなものである(うらやましい)