「おいおい救急車」の声を聞いて、部屋に入ってきた魔子様は…

「どうしたの?」
「救急車を呼んでくれ」

あわてて「110番」を押したらしい。(後日談)
気がついてかけ直したのだろう119番と話している様子が聞こえてきた
「住所は?」「症状は?」「病気の前歴は?」「食事の内容は」「名前は?」「電話をかけている人は?」

そんなことを聞かれているようだが…
こちらは早く来てくれ…早く…

この痛みからなんとか一刻も早く…

電話が終わって、
「ドアを開けといて…」と言って外へ出て行った魔子様

ところが救急車が迷っているらしい。
なかなか到着しない
おいおい…どこへ行っているのだ?
住宅地図を持っていないのか?
ナビゲーションはついていないのか?

仕方ないので、担架に乗せられても、部屋が小さくて曲がらないので
とりあえず外へ出ようと腹をかかえて、すこしづつすこしづつ
歩き初めた
凍った雪道をスリッパで…
ようやく家の前の道路に出た途端、救急車がついたところだった。

「おい!歩いているぞ」と担架を降ろそうとした隊員がさけんだ。

回りの人が救急車がついて心配するかと思ったら、だれも出てこなかったが…
(友人の部落では、総出で見に来るという、だから「サイレンを鳴らさないでくれ」という。
しかし、あっという間に広がって、”見舞いにやっていくる”と言う。まだコミュニティが健在だ)

救急車にとりあえず乗り込んで、ようやく担架に横たわると…
「血圧」「体温」「心電図」とすぐなんだか腹を押さえているのに無理矢理張り付けられた

そこから「名前は…」「今まで病気は…」「何処が痛い…」


「ダンピング症候群だから、中央病院へ!」と言うのだが声にならない

「え!なに?」「え!なに?」
魔子様に聞く
「急に痛くなって…」「食べたモノは豆腐とご飯とラーメンと…」「お昼は…」

”そんな話はいい!とりあえず中央病院まで行っていくれ”と言っても聞こえない
 

血圧を測り、症状を確認し、今日一日の行動を把握して…
家の前に10分ぐらい停まっていただろうか?
非常に長く感じた。コレで救急か?このままだと死んでしまうぞ!

ようやく走り出したが、乗り心地が悪い
凍った凸凹道を、行くのだが…担架から落ちそうになる

おい!もうすこしスプリングの効いた救急車をよこしてくれ