沢内の一本漬けをもらった。

「沢内の一本漬け?」
”何だろう?”と思う人がいると思う
今は亡き(?)沢内村の、大根の一本漬けである。
(合併して西和賀町になったが、やはり豪雪の沢内村は、サワウチである(!)

大根を一本のまま漬けるのである。
「それは沢庵漬けと一緒か?」
と思われる人が多いと思うが…

たしかに沢庵も一本のまま漬ける
しかし沢庵は、ぬか漬けである。

一本漬けは、単なる塩漬けであるが、鮮度を維持した絶妙の塩加減は絶品である。
なるほど、これは寒い地方のサラダである。
パリパリサクサク、マルマルモリモリ、いくらでも食べられる。

東北には、さまざまな漬け物がある。
九州は佐賀県唐津に住む農民作家山下惣一さんは語る。
「畑で白菜を採って、海水でジャブジャブ洗って食べるのが好きだ」
西日本、南日本では、漬け物文化は、そう多くはない(と思う)
一年中、取り立ての新鮮野菜を食べることが可能である。
北日本、東日本では、そうはいかない。
特に豪雪地帯の日本海側や、奥羽山脈のてっぺんにある沢内村などは、保存食文化が様々に発達している

東北の春は、山菜から始まり、それを塩漬けにして…
夏は胡瓜を漬けて、古漬けにし
秋は大根、白菜を様々に漬ける
農閑期である冬を、豊かに過ごすために春夏秋がある。
と言っても過言でないほど、様々食文化がある

 

一年間、新鮮な野菜を食べられることが豊かなのか?
半年間、保存食しか食べられない土地は、貧しいのか?

比べることではないが、その土地にあった生き方が、
文明によって均一化され、文化が淘汰されていくのだろうか?