「満開だね。花見が出来て…」
荷物を積み込んでくれた千葉久子に言った。
安代から岩手町に嫁に来た、農家の嫁らしくない彼女は悔しそうに

「みんなにお花見させているの!」

 

お盆を狙って、育てた小菊も、お盆が過ぎてしまったら二束三文である。
お盆前には人手を掛けて収穫していた小菊畑は、人手を掛けて収穫出来るほどの金を生まない

「小松菜と水菜がちょっとここへきて一ヶ月ほど切れるけど…。お彼岸は小菊は出荷できるから、声を掛けてくださいね」
と言う声を背に受けて…

”そういえは…沢内のリンドウも…”

お盆の2〜3日だけ市場は、急に高くて値段が下がる。

仲卸から購入するリンドウは、まだまだ高いのに…

白と紺、二本で売値400円

自然相手に時期に咲かせる花の商売は、本当に難しい