ちいさな野菜畑

ちいさな野菜畑ブログ

入院日記 一〇日目

「突っ込んでみてから。判断しよう」と
ひげ面の医者は上着を脱ぎながら言った。
上着の下のTシャツ半分には、”竹藪で吠える虎”が刺繍されていた。
”阪神ファンか?”

胃カメラを突っ込んで食道の状況をみて、一番大きい径のバルーンをやるかどうか?
判断しようというのだ。

と言いながらも、突っ込んだ瞬間に
「バルーン! 3気圧」「4.5気圧」と看護婦に言い、
その数字はだんだん大きくなっていった。
ちょっと胸のあたりが圧迫感が、してきた。

大きいのを広げている割合には、モニターに映っている画像は血液の流れが見えない。
”これは上手くいったかな”と思っていると
「さぁ〜引き抜くぞ〜」と言う医者とともに胃カメラが口から引きづり出されてきた
途端に…
徐々に、引き抜いた食道の後から血潮が広がって…
流れるように溢れてきた。
医者は、「トロリン2本。もう1本」と次から次へと止血剤を言う

「う〜ん止まらないなぁ〜」と嘆きながら…
「ちょっと休むか?」と言ってカメラを抜いて5分待ち

再度、カメラを突っ込んで「止血剤1本、もう1本」
「うーん、困ったなぁ〜」と言いながら、カメラを抜いて
「ちょと外来へ言ってくる。少し時間を取ってから…」
しかし、そんなに出血というのはすぐ止まる物だろうか?
少し時間をおいて徐々に止まるものだが…

先生がいなくなると、モニターをみていた看護師や助手のような周りの人も、
暇そうに回りを歩き始め、椅子に座ったり、もじもじと腹を掻いたり、頭を掻いたり
こちとらも診療台に横になりながら、周りの人を観察している。

なんとなく気まずい雰囲気が漂っているところへ、医者が帰ってきた
落ちていたおしゃぶりを、”ひょい”と口に咥えると
「おう、もう慣れてるね。自分で咥えた」と言い、回りから笑い声が起きた
こちとら、はよ終わらせたいと、拾って咥えただけだが…
カメラは、血が止まりかけている食道をとらえモニターに映し出していた
医者は止血剤をもう一つ流し込み、胃カメラを抜いた。

そして「今日も絶飲食。申し訳ないね。しかし、止まらないね。」

という訳で朝から絶飲食の一日で、ますます体重が減る
 

娑婆は、熱そうな一日
6人部屋で4人になったのが、明日は二人退院である。
もう長老になってしまった。

病院の裏の高校では、骨折だろうか松葉杖を抱えた女生徒が迎えに来る車でも待っているのだろうか?
熱い日差しを除けるように日陰に入って

男の隠れ家

病院の売店で『男の隠れ家」と言う雑誌を買った
別にこの雑誌を買いに行くために下まで降りたのではないが…

なにか気楽に読める雑誌、できれば料理本が欲しかったのだ
もう一冊買った本は、「NHK今日の料理ビギナーズ」である

この雑誌を中をべらべらめくると、なんだあちこちから知った顔が出てくる

浜千鳥の社長・広喜の社長・工業技術センターの山口さん等々
病室でじっくり、退院した直後にどの酒でもっきりをやるか、検討しようと言うことである

 

なんだなんだ、銀座の樽平まで出ているじゃないか?
よくかよった物だ、人がすれ違えないような小路を抜けて…
なんだ隣は、湯島の岩手屋か?確か池波正太郎が、よく行った処ではないか?

なんだ次のページは…

芳本にMassではないか?
しかし、芳梅は出てくるが…武田哲は出てこない
桜山の特集なのに
みかんも…クロスロードも…サンも…でてこないではないか?

いったい誰が仕組んだ特集なのだ?

入院日記 九日目

4日間の断食が終わって、出てきた今日の食事は…

   

相変わらず小鳥の餌のような…
しかし、これだけでも食べるのに時間がかかる
時折、喉につかえながら、たっぷり10分はかかるだろう

いぜんならが、クィックィツと1分で平らげた物を…
その癖が残って、一気に煽ると喉に引っかかる。
そのひっかかったものが通るまでに、あちこちと飛び跳ねるはめになる

いっそモッキリで。ぐぃっとやれば、一日の栄養を取れるようになればいいのだが…
 

そんなことを考えていると、看護婦が血圧を測りにきた。
計った看護婦は、再度計り直した、「最高血圧が80台だ」という
最高血圧が100を切ったなどと言うのは、生まれて初めてだ
なんだか看護婦がうろうろし始め、何回も血圧を測り直す
しかし、かわらず80代、90を越えない
脈を測りながら血圧をはかる。
どうしても90を越えない

「そりゃぁ〜あんな飯ばっかりでは…」
”まして4日間断食じゃ。”と思うが、
自分でもちょっと心配である

そのうちに徐々に血圧が上がって、夕方にはようやく100を越えるところまできた。

血圧が下がると言うことは…
血液の流れる圧力が弱いと言う事だから…
とこか漏れてんじゃないだろうか?
家内に漏れているところを縫うように、針を持ってくるように命じた(!)

入院日記 八日目

早朝に血液を採取される
いつも5時〜6時だ。
朝の検診の時に医者にデーターを渡すためだろうと思う

今朝「貧血はなし。今日、やろうか?」とひげ面の医者が言った。

しかし、絶食が4日続いている。
アルコールも、1週間も切れ、手が震えてきた。
夜になったらグラスを持つというまっとうな生活がしたい。

「先生!手術のまえに麻酔代わりにモッキリを一杯!」

しかし、これは手術なのか?と再度、疑問を呈す
口の中に麻酔を吹きかけて、胃カメラを突っ込むだけで…
「麻酔」というのが手術らしいが、口の中に霧吹きをぶっかけるだけだ。
手術台も単なる横たわる台であって、別にどこを切られるというものでもない

しかたなく、大口を開けて霧を吹きかけ、横たわると、いつものようにおしゃぶりを咥えさせられ
長い胃カメラを突っ込まれるが…
最初は医者も適当に突っ込んだが、最近は慎重に突っ込んでいるのがよく分かる。
痛くもないし、むせないのである。お得意さんに優しくなった。

今回も、出血したが止血剤を二発ぶっかけて止まったようだ。
「前回は、アワ喰って圧迫止血などしてが…」と言うのが聞こえる。医者は正直であるが
医者の話だと
食道は直径2センチぐらい、それが手術痕で1センチぐらいに狭まっている
傷跡が治ってくると肉が盛りあがり、どうしても狭まる、
最近の手術なので、まだ柔らかいから広げやすいが…
最悪、閉じてしまう人もいるし、小さいと水も通らないケースもある
胃カメラを通したいが、傷が付く可能性が有るので胃カメラも通せない
 

「次回は、このまま絶食して水曜日に15mmに挑戦しよう」
「先生、絶食まだ続くのですか?身体が持ちません。このへんでモッキリ入れないと…」

という訳で明日から食事が入ることになったが…
しかし、あんな食事で身体が持つのか?
下の売店でお握りと弁当を買ってこないと…内緒だ)

日中、突然、誰かが入り口のドアを閉めた。
廊下を何かが通った気配がしたが…
誰か亡くなったのだろうか…。

 

一昨日一人、本日一人、明日も一人退院、空きベッドが三つになる
今日は一日、雨。

入院日記 六日目 七日目

絶飲食であるから、一切食事をとらない水も飲めない
朝から血液を採られて貧血チェック
医者は、出血で貧血になるか、心配しているようだが…
だいたい貧血などなった事がない。
血が有り余って少し抜いた方が良いぐらいだ
献血へ行っても
「貴方は400ccは大丈夫ですよ。200ccではもったいない」とせがまれる

朝から、やることは何もないので、本を読むだけだ。
乱読が、どんどんはかどる。一日400ページのスピードで読んでいるが…
内容は頭に入っていない
とりあえず活字を追っているだけである
時折、引っかかる言葉を戻ってチャックするぐらいか?

大体、読書は、読んでいる量が大切なのである。
どれだけ冊数を読んだか。が自信に繋がる
あやふやな部分は、後から調べればいいのだ

ほぼこんな事が書いてあるだろう
と予想しながら言葉を拾って読むから、早くなる。
熟読するような本は、最近まず無い。

片っ端から読み、1章読んだらジャンルを変えて読み、
料理・文学・週刊誌・経済・月刊誌・漫画・論文・新聞の切り抜・原発問題・哲学
とりあえず次から次へと、店に出ていると細切れで読む時間が無い

集中して読むのは、久しぶりである
同室でうるさいのがいたのを、睨んでやったら静かになった
代わりに隣のベッドから「ブゥブゥ〜」と大きな放屁が聞こえる

都会にいたときは、運転をしないから集中して移動の最中、電車で読めた物であるが…
田舎にいると本を読みながら移動というのはまず出来ない(当たり前だ)
まして空腹だ。空腹感はないが、満腹感は感じない(当たり前だ)
満腹で読書というのは、スピードが出ない。ページをめくるよりも瞼が落ちるのを防ぐ方が手がかかる


朝の血液検査で医者は「貧血ではない。水分は少しづつ採って良いが…」と言う
やったベイビー水分だ水分、何でも水分にしてしまえ
飴を嘗め嘗め、ページを繰る。至福の時間だ。
あっという間に一日が過ぎて二日が過ぎた

入院日記 五日目

ゼツインショク」とひげ面の医者が言った。

 

入院5日目。ようやく治療らしい治療を始めた。
それまでは、手術を受ける前段階のなのだ。
バルーン拡張を「手術」というのが正しいのか、わからない
領収証には「手術代」として書いてある。

 

二週間の入院で3回程度バルーン拡張をすれば、いいだろうと言う見込みだったが、その一回目だ。
朝飯は抜き、とりあえずバルーン拡張を済ませてから昼食を…と内視鏡室へでかけた

手術台に横たわる。しかし、横になって寝るというのは、格好にこまる
足を曲げて…両手を組んで…まるで赤ん坊のようであるが…
こんな姿は、人には見せられないが…

それでおしゃぶりを咥えさせられ、カメラを口から突っ込まれる
このカメラが、竹で作ったヘビのおもちゃのようなイメージである。
単にカメラだけでなく、開いたヘビのような口から様々な物が出てくる
小生の場合は風船だが…。そのほか傷口を洗い流す水。止血剤。障害物を取り除く鉗子等々

横たわった手術台の上部には、パソコンのような画面が広がっている
それを見ながら医者と話をするのである。(嘘)
口におしゃぶりを咥えているから、しゃべることが不可能
医者の解説を聞いて、うなずくだけである;
しかし、自分の体内をカメラで見るというのは、面白い物である
60年使ってきた身体だから、あちこちに汚れが…と思ったら、結構ピンクでキレイな物だ
食い物の粕が引っかかって、これが当たり前なのか?と思ったらある日は、何も残っていない
直前に食べたものや、前日食べて胃袋に落ちていかない物が全部写るようだ。
医者は、カメラをグイグイ押し込んでいくが、そんなに圧迫感はない。
そうすると画面に、台風の目のような穴が見えたところでカメラは止まった
「バルーン」と医者は言い、看護婦は慌てて何かを渡す

そうするとその細い針金状の物を口に突っ込んでいるヘビ状のカメラのしっぽから突っ込んだ
と思ったらあっという間に、画面に映ってきた台風の目の中心部へ行くと膨れあがるのである。
「3で1分」「5で1分」「8で2分」という指示に基づいて看護婦が風船の膨らます度合いを測っている
この3とか5とか8は、後から聞いたら気圧であると言う
どおりで広げた直径とは少し違う

今回の入院は外来で12mmしか広げられない食道を、15mmに挑戦しようということである
ところが今回の一回目は、バルーンを広げて出血が多すぎてよく見えない状況が続いた
とりあえず外来でやっている状況と同じ「8」で止めたが…
その後、止血がうまく行かない。
止血剤をいつもは1〜2回で収まるのだが、今回は3回かけても止まらない
画面が出血で真っ赤になり、ひだひだを赤い血潮が走る。
医者は「とまらんなぁ〜」と言いながら「焼くか!しかし、その後が…」とぶつぶつ言っている。
「バルーンで圧迫するか}」と言って、もういちどバルーンを膨らましてその状態を保った。
バルーンを小さくすると、幾分出血が止まったような感じではある。
「ちょっと様子を見よう」といってカメラを引き抜く医者
所在なさげにベッドの上で、おしゃぶりを咥えている小生(泣)

約10分後、「どうですか?具合は?」と言うが、
沢尻エリカではないが「別に!」

調子は変わらない
「今回はここまでで、少し様子を見ましょう」

「今日は絶飲食」

と言い渡されたのである。

入院日記 四日目

  

 

相変わらず、変わりばえしない同じようなメニューである
朝食と昼食と夕食のメリハリを付けて欲しい物だが…

朝は、これから一日がはじまるぞ〜
昼は。これから午後の部がはじまるぞ〜
夜は、これから一日を締めるぞ〜

というようにメリハリのメニューを…
(なんだか一緒だ)

ところで入院するのに書類に書いてない物を〜

人生60年のうち、通算365日入院生活をしているとどんな物が必要で何が必要でないか?よく分かる
一番必要がないのは、「保険」だ
みんな金が大変だと一生懸命,特約付き生命保険をかけるが、この国の高額医療制度はすごい
ほとんど低額になってしまう
保険屋の言葉にだまされないようにしよう
小生の知っている保険の代理店のおばさんは、
「以前は儲かって儲かって、春子谷地に別荘まで建てたんだけど…、最近は…」

 

入院に必需品は、まず梅干しである。
ご飯やおかずが味が薄いときには絶対に必要
下の売店で買う手もあるが、甘い梅干しは身体に悪い(?)いくらでも入ってしまう。
やはり和歌山の南高梅の塩分20%のつぶれ梅に限る
しかし、食事制限をしているのに下の売店でお握りから弁当まで売っているのは…
先日は夜中に、糖尿病患者がチャーハンを食べていたと言う。
「チャーハンなんか、どこで手に入れるのだ?」
「レストランで持ち帰りで作っていたようだ」という

そして蛍光灯、ベッドに付いている読書灯は暗い
これでは9時に消灯になっても本は読めない、また夜中に起きて眠れなくて本を読んだりと言っても暗い、
また朝早く起きたりすると本が読める明るさではない。読書灯は必携品
以前は、仰向けになって文庫本が読めるストッパァーつきのベッド用を持ち込んだが…

帯に短したすきに長しで、大型本は顔に落ちてくる。文庫本はめくるスピードが速すぎて疲れる
やはりシンプルな方がよい

 

 

それから飴である。さまざまな飴が入っている方が楽しい。
見舞いに来た人にもあげられる。食事と食事の間をつなぐ飴
糖尿病の人も、塩飴を!
これは、病院は禁煙だから喫煙者は特に必需品

イヤフォン付き携帯ラジオ 面白いテレビの無いとき、ボーッとしているとき
同室のうるさい奴が話しかけてくるとき、聞いている振りして知らんぷりができる
夜中に目が醒め、テレビは何もやっていない、本を読むほど集中力が増していない。
そこで名番組「ラジヲ深夜便」を聞くはめになる。

  

多量の本 余りヒマなので集中力がない
読みたいジャンルの本が、じゃんじゃん変わる
読んでいる最中から、他のジャンルを読みたくなる
区切りが付いたら、別の本が読みたい
だから読み切れないほどの多量の本が必要である。

そしてパソコンである
パソコンは「変なの見るの?」と疑いをもたれるが…
突っぱねる「仕事だ」「インターネットには繋がない」「表計算とワードだ」
と言いながらメールを楽しみblogを書く、

  

これで快適な入院ライフが過ごせる。

入院日記 三日目

五分粥である。

病院の管理栄養士が関わった五分粥のメニューである

   

これで三食、まるで病人食である。(?)


岩泉かどこかの、管理されてる栄養士に聞きたい物だ
「栄養不良で、いかに食事を食べれられるようにするかという治療は、こんな食事で良いのか?」
医者は「また詰まったら大変だから…」と言うが…
「つまらない」
まぁしかし、時折、喉を通過できない時がある
その戸惑いというのか…躊躇いというのか…
遠慮がちにl立ち止まって様子をうかがう様は、なんともいじらしい(?)
そんなとき、強引に押し込んでみたいものだ

部屋に新しい患者が入ってきた
どうやら予期せぬ入院だったらしい
「スリッパは?」と看護婦に聞かれていた
どうやら出先で倒れたか…

いずれにせよ検査や治療が終わって、「結果が良ければ、明日退院だ」という話が聞こえてきた

部屋の中では
「明日、放射線だから…」
「腎臓を取ったから腸が動いて…」
様々な個人情報が聞こえる

しかし、夜は眠れない
1時間2時間と細切れで眠るしかない
こんな時は、本を読むに限る

三日目は井上ひさしの「日本語教室」「吉里吉里人」
「馬鈴薯の世界史」週刊金曜日の読み損ねたもの、
積んどいた物の乱読である。

あっちをかじり、こちらをかじり、以前のように集中力が無くなって
一気に本を読み上げることが出来なくなった。
東京の電車の中で、毎日文庫本を一冊づつ読み終えていたのが懐かしい、

入院日記 二日目

三分粥は、ほとんど水分である。

                          

      

食事が喉を通らないからと言って「三分粥」である。
しかし、これは粥と言えるのだろうか?
お湯の中に沈んだ米粒、それもお湯の分も含めて150gだという

「これ3食でカロリーは?」
「12〜300ぐらいかな」と管理栄養士は言う
「これ水ばっかりじゃん。1200も無いよ」と言うと
慌てて「1000ぐらいか〜」
「わしの基礎代謝量は?」と聞くと、一生懸命計算を始めた
「1800キロカロリーですね」
「そうしたら、どんどん痩せていくよ」
これにモッキリを二〜三杯足せば、ちょうど良いバランスになるのだが…
そんなんで三日目からは、三分粥を五分粥にかえ、モッキリを一つやることにした(モッキリの部分は、嘘です)

 

 
部屋が六人部屋である。ところが各部屋を覗いてみても四人程度しか入っていない。
世の中不景気で、病院経営も大変なのか?
 
自分の部屋も六人部屋に四人である。
消化器内科の部屋であるから長期の人が多いのだろう
外科なら切ってすぐ出るのは可能だが
消化器内科というと、どういう病気か?
ようするに消化器官だから食道から大腸までの癌とか、そんな病気なのだろう
「放射線を…」「内視鏡の検査が…」という言葉が飛ぶ
四人部屋の他の三人は、多分小生よりも歳を召している。
気のよわそうな銀行員のような奴、地域の親玉みたいな奴と、行員上がりの老爺だろうか
消化器官も相当使い古した人々のようである
 
毎日、点滴をだけである。
とりあえず血液をサラサラにする薬を止めてから効力を抜くのに5日かかるという
そのあいだ替わりのサラサラの点滴を入れるだけである。
「超ヒマ」である。
2日目は朝から晩まで、辰巳芳子の本をスープの本など四冊を完読した。
それでも時間があまり、井上ひさしの「吉里吉里人」と「日本語教室」に入った。
「吉里吉里人」は、読み応えがあるが面白い。
そろそろ岩手も独立を考えないと…

入院日記 一日目

困難を極めた月曜日の午後、待ちかねるように、飛び込んで入院した

「先生にすぐ、バルーン拡張を!」

と言って病棟の看護婦に伝えて入院の手続きをした。
なんせ…土曜日の朝から何も食べず呑まず、飲んだものも、吐き出す始末だ
今日で断食して三日目。立ちくらみがする。
そして喉の渇きが、きつい。

2時の入院で内視鏡へ、2時半すぐ胃カメラを飲み、中を覗く
こちらも興味津々「ゲッ エッ グエッ」と何も出ないのに嘔吐をしながら、カメラを咥えてパソコンの画面を見る
食べ物の粕だろうか、食道の全体にへばりついている白い粘性の塊のが、一杯見える。

「水で押し流そう、流れない奴は鉗子で取って…」と小生に説明するように言う。

しかし、ぶよぶよの塊は、なかなか鉗子では、挟めない
医者が「開いて〜閉じて〜」と言っているが、どうやら看護婦との共同作業らしい
息が合っていないとこれは難しいだろう

少しだけ取って、諦めたらしい
押し込んで流すからと言っても、なかなか流れていかない。
そのうちに「バルーン拡張!」と言って、風船を膨らまし始めた

「3で一分」「5で一分」「8で2分」

いつものパターンである
3マイクロシーベルト/分ではない
5ミリシーベルトでは、ない
8ベクレルでもなさそうだ

これは直径8,mmまで膨らましたということらしい
これを15mmまで広げようと言うのが今回の入院である
広げると継ぎ目が裂ける、裂けて血が出て止まらない
そこで血が止まらない薬を止めて、24時間点滴で血が止まらずに止める

と言う治療をやるらしい

しかし、いつもの薬が五日間は残効があるので、五日間は点滴のみ、何もすることがない
という訳でアタッシュケース一杯の本を抱えて、読書の毎日を過ごすこととした

土曜日の朝から食べられなかったのも、入院直後のバルーン拡張でようやく飲物が通るようになった

ポカリスエット500ccを一本。経腸栄養剤200ccを一気に飲んだ、
おかげで、腹が緩くなった。下痢だ!

食事は、「三分粥に。しておいたよ」と医者は言う

しかし、これを食べるのが困難を極めた

湯のようお粥に梅干しのジャム?
具の入ってない味噌汁
ぶりの切り身の煮付け
カタクリ粉を溶いて味付けした物
市販の野菜ジュース
麦茶

久しぶりの飯である。一挙に放り込んだ
「こんなん飯か!」と怒鳴り込みながら咳き込んだ
と同時に放り込んだものが、溢れてきた
どうやらせっかちに食べたらしい。一気に吹き出した

3日ぶりの食事を、慌てて食べたらしい
喉も本調子でないところへ、勢い余って…

入院初日は、こんなてんやわんやで、一日が過ぎた

月別アーカイブ : 2011年6月

1 / 212