日本兵のことを書いたら、日本兵がきた。

「久しぶりです」と言いながら。格好は作業ズボンと作業用のワイシャツだった。
「なんだ、いつもそんな格好か?どうした今日は?」
「休みなもんで‥。友人の所へ一泊して‥そうそう夜中に腹が減ったので、みかんやへ行ったら、休みでした」
「あそこは、祝日休みなんだよ」
すりこぎをポストに突っ込んでおきましたので、みかんさんによろしく伝えてください」
いぜん「欲しがっていた」と伝えると、律儀に覚えていた日本兵であった。

その日本兵が

「ゴールディンウィークは、見学の車が多くて‥」と言いながら
「釣りの人も多いのですよ」という
津波で海底も荒れた海で魚が釣れるのだろうか?と思ったら
「安家川だ」という。

安家川は、昔渓流釣りで有名だったが、河口に水門が出来て、魅力が無くなったらしい
「いぇね〜、じぶんちの前でこったな大きな”ごがぁすます(五月鱒=サクラマス)”が採れるんだ」
と両手を広げて金蔵さんは嬉しそうに教えてくれた、らしい

津波で河口の水門が跡形もなく壊され。申し訳程度に作った魚道も、今は全部が魚道となって
サクラマスがどんどん上がってくる。
金蔵さんは、「この分では、これから鮎も‥ウナギも‥」とほくそ笑んでいるらしい。

津波も、少しはいいことするもんだ。