「培土」と略して言うが、普通は「培養土」という
ようするに種を蒔くときに使う土である

種を畑に蒔けば、そのままおがる(”成長する”という方言)と思っている人がほとんどだろうが…
直接、種を畑に蒔く品種は、少ない。

以前子ども連れた若いお母さんが
「すいません。人参の苗を欲しいのですが…」
「うん?」
「子どもが学校の夏休みの宿題で人参を育てたいというので…」
「学校の先生に言われたの?」
「えぇ〜」

人参や大根は、直下根の伸びが早いので苗箱から突き出てしまう
だから直接。畑に蒔くのである。


多くの農家は、たいていのものは一度培養土に撒いて、苗を育てて移植をする。
なぜそんなテマヒマをかけるのか?「直接、蒔けば…」と思う人が多いだろう
苗袋に発芽率というのが書いてある、だいたい85%なのだが…
85%しか発芽を保証しないのである。それも発芽したからと言って成長がよい良い苗が出来るとは限らない
そうすると畑の面積を有効に利用できない
また初期成育(種が発芽して本葉を展開するまで)の栄養分と、それからの栄養素が違う
もう一つは、直接蒔くと雑草と一緒に成育して、作物か雑草か、見分けが付かなくなる

そんなこんなで、種は出来るだけ培養土で苗を作り、良い苗を選別して畑に植える
ようするに子どもを育てるのと一緒である
赤ん坊の時から白米を食べさせないだろう。
おっぱいから、離乳食、そして通常のご飯。
直接蒔くと言うのは、赤ん坊の時から酒を呑ますようなモノである
どんなガキに成長するか。(小生のことではない…と思う(汗)

 

そんな培養土をつくっている会社を見学した
土づくり研究会の視察研修である

稲・野菜・花の三種類の培養土を研究して作っている会社「三研ソイル」である
稲でも稚苗・中苗・成苗や育てる大きさ、そして苗箱の形状によって何種類もつくり、野菜などは品種別に様々ある

そりゃーそうだ。トマトと葱では、初期の栄養も、成育も違うのだから…

そんな話の中、驚いたのは1.5トンの土に10kgの肥料を均一に混ぜ合わせると言う。
どこをとっても同じ肥料成分が入っていないとクレームになると言う
それは大変だ。

通気性や保水性のために混ぜ合わせるピートモスはカナダ産、バーミキューライトは南アフリカと中国産だという
それも中国のバーミキューライトは産地の新京が、軍事施設に近づいたからと言って生産停止、輸出が出来なくなったという
円高が言われているが、どんどん原材料が高くなり、円高でも追いつかないと言う
そこで日本古来の炭の利用を研究しているという

こんな岩手の片田舎で、それも地に着いた農業の資材が、グローバル経済の影響をもろに受けているのである
これで日本農業は続けられるのか?