手術の前の日から絶食。
当日は当然のことながら、水も飲めない
そのかわり「ルーベン」というのを2㍑も飲んだので、喉の渇きはない
手術という名の「ナメコ取り」が終わって、車いすに乗って病室に戻った。
「安静にしていろ」と言うが…

”痛くもかゆくないのに、どうしろ?”と言うのだ…
”兎跳びでもしてみようか?”と思うが、点滴に繋がれている
しかし、腹が減っては戦が出来ぬ

食い物は無い

仕方が無く、窓の外を眺め

もってきた文春を読み、隣のベッドの老夫婦の会話を聞くともなしに…

「黒い便が…真っ黒なんです…」「また、食事抜きね」
「もうダメか…」「そんな事言わないの」
「誰も見舞いに来ないなぁ〜」「昨日来たでしょ」
こんな所にいると治るモノも治らない

夜は夜で、”いびき”と言うか”うめき”というか…あちこちから聞こえて…
いつもなら”負けない!ぐらい大きないびきを返そう”と思うが
睡眠時無呼症候群のCカップのせいか、夜中に来た看護婦に

「”いびき”かいてない?」と聞いても
「すやすや、お休みでしたよ」という

そのうち夜は、白々と明け…
”腸に穴が空いていないか”と点滴と一緒にレントゲンを撮りに…
レントゲンを撮った後、手元を見ると

ゲッ!血が逆流している。
このまま、どんどん逆流して全ての血が…抜けて…

「看護婦さん。血が…血が…!」と気の小さな入道が叫ぶ
「あら、血が固まっちゃたわね。もう点滴はダメね」と、こともなげに言う

やっと36時間ぶりの食事

小鳥の餌というか…ネズミのおやつというか…あっという間に平らげ。

これはダメアレはダメと、食事の制限の紙を渡されて…
最後に「よくかんで食べれは、なんでも大丈夫ですよ」という
そんなん渡すな!

なんとなく「お酒は…」と看護婦は小声で言ったような気がするが…
聞こえなかった。いや聞こえないように努めた。聞こえないふりをした

さぁ出所祝いだ!樽酒もってこい!
退院祝いのお酒、大歓迎です。