大腸のポリープを取りに行った。
渡された紙には「大腸ポリープ切除手術」と書いてあるが…
手術という「大げさなモノか?」とおもう

「ダイチョウのポリープ」などと、何か美味しそうなケーキだと勘違いする人が多いが…
ようするに「けつの穴の中のナメコ状のできもの」である。
どうやらこれが”大腸癌の素”になるらしい、「味の素」とは違うようだ(?)

けつの穴からカメラを突っ込んで、犬猫をひっつかまえる輪っかのようなモノでナメコを捕まえ根元からカット
痛くもかゆくもないらしい

ところがその前に地獄が待っている
なんと言っても、突っ込む穴に詰まっている不純物というモノを全部退去させないと行けない
そのため、前日の夜7時以降は絶食。
当日、へんな甘い液体を二時間かけて2㍑呑めと言う
これがつらい

生ビールだったら5分で一㍑は、保証する
日本酒だったら、二時間もあれば一升は行けるだろう
それを「100ccづつ、20回に分けて少しづつ呑め」と言う

「一回で呑んだら、あかんか?」と聞くと
「それでは、効きませんから…」という

仕方が無く、呑みつつ歩き、歩きながら呑むを繰り返す
しかし、この部屋は、じっ茶ばっ茶の老人ばかりだ…

「ばぁちゃん、もはぁ、ぺっこだから、ゆっくりやれば」
「立って飲まねば、なんねよ」
「ひじゃかぶが、いだくて…」

そんな大勢のじっ茶ばっ茶の年寄りが看護婦に報告する
「三回出ました」「五回でたけんど…」

ドミグラソースが
コンソメスープになって、
最後は豆乳スープのようなものになって…
看護婦さんに「もう水です」と報告をする
どうやら検査だけの人は、そこで検査待ちのようであるが…

手術の人は病棟に案内され、
「さぁ本でも読もうか?」
と思ったら
「点滴です」と手術前に鎖に繋がれた

説明によると「栄養剤と電解剤と止血剤」が入っているらしい
繋がれると、シュンとしてしまうのが、飼い犬のような入道である
しかたがなく日頃の睡眠不足を解消しようとするが、
回りのベッドのこそこそ会話が、大きな声で聞こえる

「このまま家に帰れなかったら…」
「年金は、○○を受取人にして…」
「保険の契約は…」
「町内会で呼ぶ人は、」
なんだか聞き耳頭巾になって眠れない


ウトウトしていると、車いすで呼びに来た。
連れて行かれたのは、前後左右縦横無尽に回転するというレントゲンがある部屋だ
「はいベッドに横になって…」と言うが、これはベッドか?
レントゲンを写すときのフィルムを入れる台ではないか?

文句を言っているヒマはない。
あっという間にカメラを突っ込まれ
近くのモニターを見ると、前に見慣れた洗濯機のホースの中が写っている
しかし、乱暴だ。ぐいぐい突っ込んでくるが。うしろではなく、前が痛い
「下腹部の腹痛」という感じだ。
「痛くないですか?どうですか?」と一生懸命声をかけてくれるが…
「最後に来ました」というと、なんだか抜けるような心地よい感じが…
どんどん抜きながら、あちこちを見ているらしいのがモニターから映し出される

「あった!」という声と同時に、ナメコ状のものがクローズアップ現代(?)
あっという間に、輪っか状のものがナメコに輪投げ状態でつかまえ、

プッチン

「痛いですか?」と言うが、生来の鈍感なのか?感じない
もっとも痛いなら麻酔をするはずだが…

そしてズルズルと引き抜きながら「もう最後ですから…」と言って
まだ成育中のナメコを捕まえようとするが…
するりと抜けて捕まらない
「まぁこれは、まだ小さいから経過観察ということで…」

スポォッ

と抜けた。