大和インターを降りた。料金所のおっさんが
「ありがとうございます。がんばってください」という

がんばってください?

そんなこと料金所のおっさんに、今まで言われたことがない
と思ったら、そばに、こんなのが有った。

「なんだ!てめい!
競輪やりに来たと思っているのか?
顔で判断するな?顔で!(怒)」

東北道大和インターの近くに、本田先生の田んぼがある
そこの作業小屋に米を引取に行ったのである
本田先生は、粗食の会長である
違う、疎植稲作研究会の会長である。
「まばらに植えて安定して稲作をする」という東北7県(含新潟)の会長である。
以前は、宮城教育大学の先生をしていたが退官後、宮城県環境保全米ネットワークの理事長も務めていた、

「あんたいくつになった?私は、もう80だよ」というおじいちゃんである
「いやぁ〜新潟は大変だね、一等米比率が20%割ったよ」
「ほら新潟の加藤さんに、二等米をわけて貰って食べたら美味しかったよ。味に替わりはないね」
「高温障害でおきる、乳白米は籾の外側から充実して行くから、中に空気が溜まりそれが乱反射して白く見える」
「一等米と二等米の差は600円ぐらいかな?、宮城も昨年は良かったが、今年は70%前後だ」
「いや来年は、山形の農家からつや姫の種籾を貰ったから、美味しかったら作ろうと思って…」
「高温になると稲は、過繁茂になって、背丈も高くなって、あんまり取れないんだよね」
「連休に田植えをしたところは、天気が良くて活着したから良いできなのだが、その後の田植えはダメだったね」

話が尽きない。どんどん話が変わって
「奥さんは元気かい?お母さんは…、うちの義母は103歳で施設の車いすで…」
「施設にあずけて女房は助かっているよ、もう女房も75歳で老老介護になるところだ」

と話が続く続く、帰り際に
「スダチを持っていきな…、岩手は取れないだろう。ヤーコンもカボチャも…ほら、キーウィはまだ堅いから林檎を入れて…」

 

80歳の本田先生の田んぼを手伝っている上杉さんが、近所にいる。
米と林檎と作っている、高校時代はラグビーをやっていたと言う上杉健弥である。
小生より2〜3歳したか?

彼のりんご園のそばにある直売所で林檎を買おうと思ったら、道ばたの林檎を収穫していた彼と目があった、
「ちょっと寄って林檎を買おうと思って…」
「買わなくて、いいちゃ」とはしごを下りてきた上杉さんは

この秋映えが美味しいんだよ、あんまり甘ぐねんだけど、酸味とのバランスが良くて…」

「こっちのシナノゴールドも美味しいよ」

「色見て、とるんだっちゃ」
と収穫のタイミングを聞くと笑顔でこたえた

「本田先生の米、おれみてねっちゃ。」
と積んできた玄米の袋を開けた

「いいコメだっちゃ」と彼は満足そうに言った

本田先生が肥料設計をしたり草取り等の管理や観察をするが、上杉さんは機械仕事を担当している
「稲刈りはしたが、近所に乾燥調整をたのんで…、仕上がりを見てない」という

「乾燥調整は、親父がセンター長をやっていたのでライスセンターに任せっきりで…」
「今では近所に頼んでいる。今年は雨が多くて、稲刈りが遅れて…林檎が間に合わなくて」
「加工をしたいのだけどヒマが無くて。息子は来年就農すると言っているが…」
「集落営農といったって、この辺は年寄りばっかりで…若者は仙台に働きに行って…」
「つや姫できたら、おくるから…」

などなど、ここでも話し始めたら止まらない

いい加減に切り上げて車を走らせると、出発するまで見送ってくれた
どっさりと林檎をもらった。