岩手山が雲間に浮かんでいる朝、岩手町に向かった
前日来の大雨が、出かける間際に何故か急に止んだ。
途中で奥さんから、携帯に電話が有った
「畑は、ずぶずぶだから、長靴を持ってこないと…」
時すでに遅し、もう田中清憲の家に着く15分前であった。

ピノキオの取材が「生産者が収穫をする様子を…」というので、
今一番出荷をしている田中清憲を選んだのだが…
もう一つ理由がある。
「テレビ写りが、良いだろう」
だいたい多くの農家は、ひげを剃らない。頭もぼさぼさ
着ている服も、よれよれである。
まぁ、人に見られる商売ではないし、一日中、誰とも話をしないから、
別に困らない
それが急にテレビに出るからと、格好を付けても、だいたいが様にならない
(小生も似たり寄ったりだが…)

その点、田中清憲夫妻は、いつもこざっぱりしている
またしゃべることも一応、理にかなったことをしゃべれる
16〜7年前に最初に出会ったときは、”学校の先生か?”と思った物だ
そのとき、彼は30代だった。今、2人の息子たちも皆、家を出た。
年月を感じる。

まずピーマン畑にでた。
「さらら」がようやく、ぶら下がり始めた。
「食べてみてよ」と差し出したピーマン「さらら」をかじった。
全然ピーマン臭さがない。
「これなら子どもも、たべられるね」
「大阪では”キッズピーマン”という名で、売り出しているんですよ」
以前は、「京ゆたか(タキイの品種)」などと混植していたが,今は全面的に「さらら」を植えている
「さらら」は色の黒い(クロロフィルが多い)栄養価の高いピーマンという認識しか無かったが…
だいぶ改良されているのだろか?

                            

それから様々な野菜が植えてある、”自家用兼野菜畑出荷用”の畑に、行列を組んで行く
なんせ、ちょっと道を外れると、ずぶずぶと長靴が10センチぐらい潜り込むのである
「あと12時間もすれば、潜らないのだけど…」と清憲は言う
足下に、きちんと藁を敷いているのだが、よほどの豪雨だったのだろうか?
100kg近い(超えてはいない)小生は、遠くから見守るばかりである

小一時間ほどして清憲は「別の集会があるので…」と家を出て
撮影隊は「これから別のところで撮影が…」と言って帰っていった。

残された小生と奥さんの会話
「今日は、旦那もいないし、畑もぬかるみだし、昼寝日和だね」
「何を言うんですか?スナップ豌豆を採らないと…、すぐ大きくなりすぎて…堅くなってしまう。それに野菜畑の出荷もあるし…」