未明の雷鳴と雨音で目が醒めた。
ただ目が醒めただけで、起きようとか、外の様子をうかがうことをしなかった。

「ちょっと待ってね。これ食べてください」
家族総出で小松菜の調整をしていた千葉忠栄が差し出した。
いつもなら集荷に行くと、とっくに用意が出来ているのに…

       

手を休めずに奥さんは「お店、大丈夫でした?」
「何が?」
「今朝の雨!」
「ひどかったの?」
「寝てたのでしょう!あんなにひどかったのに…」

 

岩崎善隆の所では、奥さんと良く似た格好でお嫁さんが何か洗っていた

  

「奥さんかと思ったよ」
「よく言われます。ニンタマ用のニンニクを洗っています」
と秋田出身のお嫁さんは、作業の手を休めずに答え
「お店、大丈夫でした?」と聞く
「そんなに、ひどかったの?」
「”バケツをひっくり返した”と言う表現を、体験しました」
「いつ頃?」
「未明ですね…」

 

どうやら、すごい雨が降ったらしい。県北部だけだったのだろうか?
盛岡も、ひどかったのだろうか?

おかげで「ニンタマ用」という言葉が、なにを指すのか聞き忘れた
ニンニク玉葱だろうか?
忍者服部クンに出てくる、忍法だろうか?