「これ、なんだ?」

「しらん」

庭での魔子様との朝の会話である。
母が様々な物を植えているので、めったやたらと草刈りが出来ない
出勤前の草取り(抜き?)が魔子様の仕事である。
いつもは、

「あそこに植えてある奴の名前は?」と母に聞くのだが…

たまたま近くで草取りをしていた魔子様に、妙な草の名を聞いた
ずいぶんつっけんどんな返事だ!と怒ったが

「紫蘭」だった。

 

出勤中の車の中で、いつも魔子様は唐突にしゃべり出す
「今年出てないのね〜」

何のことかと思ったら遠藤栄が出してきた
アイスプラントの苗である

                          

以前、集荷に行ったときに苗を生産していたが

               

畑に植えて生産するのか?と思ったが、手に余して「苗で売れるかどうか…」と見本を出してきた
店に並べる前に、苗売り場の側に置いていたら、めざとい客が
「分けてくれ」と魔子様に言ったという、なんでも

「青森まで探して歩いたが、どこにもなかった」という

昨年は、新しい品種と言うことで、さんざんもてはやされたが、
今年は、余り話を聞かない

   アイスプラントは南アフリカ原産の多肉植物である。
   葉の表面にある水泡状のものは、吸い上げたミネラルの塩分を
   隔離しているので氷が張り付いているように見える 
   それでアイスプラントという名前が付いている
   食べると塩味がする。おもにサラダ用途である。

南アフリカ原産だから、今年の低温で苗を失敗した農家が多かったのか?と思ったら
「栽培適温は5℃〜25℃で高温多湿を嫌う」とある
「栽培中に塩水を補給してやる」らしい
昨年食べたが、塩味のさっぱりした厚めの葉肉の食感がおもしろかった

農家は常に新しい物に目が向く
しかし、それが売れないと、すぐ止めてしまう
今年、苗を売って、その評価が出るのは来年の春にリピートで買いに来るか?だが
今年、思ったより売れなかったと言って、来年は止めてしまうのである
 

「石の上にも三年」という、新商品は三年は続けないと…