工藤昇のハウスは、もうすぐ出荷を迎えた苗が勢揃いしていた

                     

おばぁちゃんと一緒にプラグ苗の定植の準備をしていた彼に

「霜が降りた?」と声をかけると
「今朝は、氷が張ったよ」と

                                     

「ずいぶん発芽が不揃いだね」「ヤーコンです。」
「ヤーコンは種芋ではないの?「株分けです」

オクラがぶん伸びて支えで押さえていた
「ちょっと温度を、かけ過ぎじゃないの?」
「どうしてもこのハウスは温度を高めに設定しているので、温度が低いと伸びが悪いのです
二回目は、うまくいっています。」

                                         

それでも伸びすぎだよ!」といいながら
「来週の木曜日に引き取りに来るよ」
「ちょうど良いかもしれませんね」

そんな会話をしながら車に乗るとラジオが
「来週木曜日頃から、再び寒さがやってきます」

 

田中清憲は留守だった
6月中頃から出てくる絹さやの苗が、定植できずにハウスの中に置かれていた

畑はすっかり準備が出来ているのに

 

「春になったら、出荷します」と行っていた千葉忠栄の処へ向かったが
道が工事中である。回り道しようと思ったが。あぜ道のぬかるみで脱出できなくなるので断念した。
ぐると回って元へ戻ろうとしたら
    畑の向こうに、岩手山が見えた「こんなところに…」

 

西根の渡辺晴久のところでは、車が多く止まっていた

「どうしたの?」
「来週、有機認証の検査があるので、片付けを手伝ってもらっているんです」
「別にきれいにする必要があるのか?システム認証だから、きれい、きれでないは関係ないと思うけど…」
*注 有機認証は、「システム認証」である。「このシステムなら有機栽培が可能である」という認証で、モノ自身が有機栽培であるという認証ではない。

「この前の新聞の反響はあった?」
「いやぁ〜ありましたけど…」
「やっかみが、多かった?」
「そんなもんばっかりです」
10日ほどに日報の人欄に掲載された。田舎では、有名になると芦を引っ張られる

渡辺晴久の田んぼからも雄大な岩手山がみえる

  

 

帰り道、集荷のない岩崎善隆・田楽茶屋をすぎて、いつもの一本桜をみた