種まきを工藤昇に依頼した、というよりも苗の生産を依頼した。
今がピーマンやトウガラシの播種時期である。

ただし、ハウスものでである。
露地用の苗の種まきは、まだ早い。

                        

 

ところ店で売る苗は、早くから売れる。だから種まきはハウス用と一緒である。
岩手は霜の心配が無くなる時、5月20日以降が苗の定植時期なのであるが、みんなゴールディンウィークに買ってしまう。
ホームセンターなどは

「良い苗は、早く売れるから、早めに買っておいて自分で管理して適期に植えなさい」などと言うが…

良い苗などは、ホームセンターで売っていない。あれは、見栄えが良い苗である。
良い苗は、見栄えが良くない苗である。ズングリムックリとした苗である(小生とは正反対)
(トマトだけは違う、すらりとした苗が良い(小生に似ている)

まして自分で管理するなどと言うのは、難しい。
地温が15度以上にならないと根が張らない、それ以下だと根が寒さでやられ、葉がやられて光合成ができない)
地温を上げるために農家は、電気ヒーターを使用するが、家庭では、ほとんどが出来ない

                           

工藤昇の処では、気温と地温が同時に測れる温度計を使っている。
しかし、地温を上げようと思うと気温も上がる。

「おい、ばあさんは、なにを鉢上げするのだ?」
「気温が上がりすぎて、キュウリが伸びすぎてしまって…」

おばぁちゃんは、キュウリの鉢上げの為にポットの土に灌水をしていた。

地温は蓄積である。柔らかな春の日差しが徐々に土の中を暖め温度を蓄積する。
気温は、流れである。春の日差しが空気を暖め、流れとなって感じるのである。