先日、パソコンを店に忘れた。ばたばたしていて慌てて鞄を持ったのだが…

家に着くと、鞄の中にパソコンは入っていなかった。
うちの魔子様が「店に戻る?」と玄関先で言ったが…
”まぁ〜パソコンのない夜が、一晩ぐら有っても…”と思って大酒を呑んだ。
パソコンを開けないとなると、気が楽である。ほっとする。
そういう訳で、いつもの湯豆腐セットで3本もお酒を飲んでしまったのである。
この
陶製のおかん器は、優れものである。きちんと1合入る。
その辺の飲み屋の6勺や7勺ぐらいしか入らない1合とは違う。
そして熱湯をたっぷり入れると熱燗に…。熱湯を少なめに入れると、ぬる燗になる。
氷水を入れると”冷や”になる。(そんなことはしない)
酒はもちろん陸羽132合である。宮沢賢治が132合(13升2合)呑んだわけではない。
宮沢賢治が栽培指導をした「陸羽132号」である。
澄んだ辛口の、五臓六腑にしみわたる”わしの尾酒造”の酒である。

そして冬の定番、湯豆腐である。
下に昆布を敷き、醤油に葱をちらし、水から煮立てて火を止め、豆腐を入れて5分。きちんと計る。
ためしてガッテンの技である。(NHKは偉い。これと”鶴瓶の家族に乾杯”だけである)
よく料理の本に、ゆらゆらと豆腐が浮き上がってきたら…と書いてあるが、それまで見ていないといけない
この方式だと、見ないで良い。
そして絶品の湯豆腐が、できあがる。
豆腐は、もちろん田楽茶屋のタマかあさんの手づくりの木綿豆腐である。
手づくりであるから、出来、不出来がある。
ときどき柔らかすぎたり、固すぎたり…
だいたいにして、いつも同じ豆腐を食べようというのが間違っているのである
豆の品種、豆を作った土地や、乾燥度合い、作った日の気温と水温の差、にがりを打つタイミング、当日の夫婦関係の気分(?)等々
様々な条件が違うのであるから、出来不出来があるのは仕方がない。
それらをすべて受け入れて、食べて命をつなぐと言うことなのだ。(大げさな…)

これが冬の唯一の楽しみである。もうそろそろ、このセットも終わりだ(泣く)
どこかの坊主のように映画を見たり、どこかの肉屋のように釣りに行ったり、どこかのハム屋のように全国をデモで飛び回ったり
そんな楽しみより健全だ(?)

しかし、これで3本もやると泥酔する。食卓で寝る。部屋にいって椅子でも寝る。
魔子様に言われて、ようやくベッドに入る。
翌日は、頭が重くて早く目が覚める。本を読む気力もない。新聞も、まだ来ていない。
仕方なく、机の上を片付ける。

           あっという間に片付く     

 

「縦のものを、横にもしない」と、奥様から、いつも叱られている男性諸君。見習いたまえ

結局、活字を読むこともなく、「横のものを縦にした」パソコンのない一日だった。