オリンピックが終わった。ついでに冷蔵庫も終わった。

家の冷蔵庫は、今年成人式を迎える。人生で言えば早すぎる終焉である。
しかし、家電製品としては長寿であった。
トヨタが、コストを切り詰め派遣社員を大量に抱え、段階段階でのチェック体制が、機能しなかった為に様々な問題が起きている
この冷蔵庫は、偉い。たぶん金に糸目を付けず、優秀な自社工員が大勢いた時代に作られたのであろう。
購入したのは、たしか御徒町の電器屋だったと思う。東京から引き上げてくるときに、「岩手には電器屋がないだろう」と魔子様の母親が買ってくれたものだ。
同じ時に買ったA4縦型画面のデスクトップのワープロは、とっくに終わってしまい、何でも大事にして保存しておく魔子様も、さすがに片付けてしまった。

店から家に戻ってきたときに、休みだった”麻子さまが「冷蔵庫が音がしない」という。
(うちには魔子さまと、麻子さまと、二人の”まこさま”がいる。皇居には”まさこさま”がいるらしい)”

確かに中に手を入れると冷たくない。終焉とすれば人間なら冷たくなっているはずだが…
冷凍庫の氷いれは、すべて水と化している。冷凍してあった前沢牛のサーロインも、極上のソーセージも(モートンだから、たいしたことはないが…)
幻と言われる短角牛のレバーも、極上のサーモンも(単なる塩じゃけだが…)すべて水泡に帰した。
慌てて冷蔵庫の中のものを庭に出した。外気温1度、冷蔵庫よりは冷たい岩手の冬である。

しかし、最大の問題に気がついた。水割り用の氷が無い。
池の氷を割ろうにも、「管理が面倒だから…」と言って、母が埋め立ててしまった

                                                          

店のつららも、今は無い

                                            

屋根の雪も、すべて溶けた

困った。オリンピックが終わって、人生最大の悩みが始まった。